高貴な財閥夫婦の秘密
切ない願望
ある日の朝。
知嗣と梨良の朝は、いつも明るい。
朝食中から知嗣が仕事に行く時間になるまで、ずっと色んな話をしている。
梨良の話を知嗣が相槌を打ちながら、時折頭を撫でながら聞いている。
「――――なんだよ~!
だからね、私達もそうやればお家にいても楽しめるんじゃないかな〜?」
「へぇ~!」
だいたい梨良は、楽しい話しかしない。
結婚前に交際していた時から、それは変わらない。
だから二人の会話は、笑顔が絶えない。
今回も、休みの日にいかに屋敷内で楽しく二人の時間を過ごすかを梨良が考え、知嗣に提案していた。
「要は、色んな景色を撮影した映像を見ながら弁当を食べるってことだよね?」
「うん!
節約主婦さんがしてるのを、テレビで紹介されてたの〜
海外とかの映像を見ながら、家で手作りの食事やその国の飲み物を飲んで“旅行した気分になる”」
「面白いこと考える人だね(笑)
ハタから見たら、ちょっと恥ずかしいけど……(笑)」
「でも良いの!
お外に出れない分、そうやって楽しまなきゃ!」
「フフ…そうだね!
…………フフ…フフフ……!!」
ニコニコしている梨良を見て、クスクス笑う知嗣。
「え?何?」
目をパチパチする梨良に、知嗣が「梨良の、そうゆうところ好きだな!」と言った。
「え?え?」
「うーん…
梨良は、いつだって常に“楽しい方や良い方に考える”
本当なら“もっと外に出たい”とか“こそっと二人で出かけよう”とか言い出してもおかしくない。
ずっと中で閉じこもってると、外が恋しくなるっていうか……インドアの僕でも、少し外の陽を浴びたいみたいなこと考えたりするのに。
引きこもるのも、結構辛いし……
梨良は甘えん坊だけど、相手を困らせることはしない。
いつも相手のことを考えて、どうすればみんな楽しく暮らせるかを考えてる!
…………だからね。そうゆうところも好き!」
「うん…//////ありがとう!」
知嗣の顔が近づき、自然と梨良も目を瞑った。
そして二人は、キスを交わした。
チュッ、チュッと啄んで、深くなっていく。
そこに、知嗣のスマホの着信音が鳴り始めた。
「んん…知…く……携帯……」
押し返し、口を離そうとする梨良の手を掴んで「待っ…て…も…少しキスしてから…」と更に口を寄せた。
知嗣と梨良の朝は、いつも明るい。
朝食中から知嗣が仕事に行く時間になるまで、ずっと色んな話をしている。
梨良の話を知嗣が相槌を打ちながら、時折頭を撫でながら聞いている。
「――――なんだよ~!
だからね、私達もそうやればお家にいても楽しめるんじゃないかな〜?」
「へぇ~!」
だいたい梨良は、楽しい話しかしない。
結婚前に交際していた時から、それは変わらない。
だから二人の会話は、笑顔が絶えない。
今回も、休みの日にいかに屋敷内で楽しく二人の時間を過ごすかを梨良が考え、知嗣に提案していた。
「要は、色んな景色を撮影した映像を見ながら弁当を食べるってことだよね?」
「うん!
節約主婦さんがしてるのを、テレビで紹介されてたの〜
海外とかの映像を見ながら、家で手作りの食事やその国の飲み物を飲んで“旅行した気分になる”」
「面白いこと考える人だね(笑)
ハタから見たら、ちょっと恥ずかしいけど……(笑)」
「でも良いの!
お外に出れない分、そうやって楽しまなきゃ!」
「フフ…そうだね!
…………フフ…フフフ……!!」
ニコニコしている梨良を見て、クスクス笑う知嗣。
「え?何?」
目をパチパチする梨良に、知嗣が「梨良の、そうゆうところ好きだな!」と言った。
「え?え?」
「うーん…
梨良は、いつだって常に“楽しい方や良い方に考える”
本当なら“もっと外に出たい”とか“こそっと二人で出かけよう”とか言い出してもおかしくない。
ずっと中で閉じこもってると、外が恋しくなるっていうか……インドアの僕でも、少し外の陽を浴びたいみたいなこと考えたりするのに。
引きこもるのも、結構辛いし……
梨良は甘えん坊だけど、相手を困らせることはしない。
いつも相手のことを考えて、どうすればみんな楽しく暮らせるかを考えてる!
…………だからね。そうゆうところも好き!」
「うん…//////ありがとう!」
知嗣の顔が近づき、自然と梨良も目を瞑った。
そして二人は、キスを交わした。
チュッ、チュッと啄んで、深くなっていく。
そこに、知嗣のスマホの着信音が鳴り始めた。
「んん…知…く……携帯……」
押し返し、口を離そうとする梨良の手を掴んで「待っ…て…も…少しキスしてから…」と更に口を寄せた。