前略、駅前のカフェで待ってます。
第2話
美咲は、翔太からのメッセージを見てしまったら、自分の今の気持ちが揺らいでしまいそうで怖かった。
ー 突然、ごめん。
シンガポールから帰ってきました。
「あぁ…、翔太だ…」
口元に当てた美咲の右手はかすかに震えていた。
目には熱いものが込み上げ、美咲の視界は少しかすんでいた。
ブッ、ブブッ。
メッセージが既読になるのを待っていたかのように、翔太から次のメッセージが届く。
ー 30分でいい。時間作ってもらえないかな。話がしたい。
「え?ちょっと待って…。どういうこと?
今頃、突然連絡してきて、何言って…」
美咲は震える指で返信を打つ。
ー 今、どこにいるの?
ー いつも待ち合わせていた駅。
今、着いたんだ。
翔太を見送ったあの駅に、今、翔太がいる。
ー 今すぐ行くから。
駅前のカフェで待ってて!
翔太からの返事を待たず、美咲は誰もいないホームを走り出した。
階段を駆け上がり、隣のホームに停車中の反対方向へ向かう電車に飛び乗る。
走り出した電車の中で、美咲は、もうひとつメッセージを打つ。
ー ごめん!忘れ物しちゃったから、取りに戻ります。
待ち合わせに遅れちゃうけど、ちょっと待ってて!
ー 突然、ごめん。
シンガポールから帰ってきました。
「あぁ…、翔太だ…」
口元に当てた美咲の右手はかすかに震えていた。
目には熱いものが込み上げ、美咲の視界は少しかすんでいた。
ブッ、ブブッ。
メッセージが既読になるのを待っていたかのように、翔太から次のメッセージが届く。
ー 30分でいい。時間作ってもらえないかな。話がしたい。
「え?ちょっと待って…。どういうこと?
今頃、突然連絡してきて、何言って…」
美咲は震える指で返信を打つ。
ー 今、どこにいるの?
ー いつも待ち合わせていた駅。
今、着いたんだ。
翔太を見送ったあの駅に、今、翔太がいる。
ー 今すぐ行くから。
駅前のカフェで待ってて!
翔太からの返事を待たず、美咲は誰もいないホームを走り出した。
階段を駆け上がり、隣のホームに停車中の反対方向へ向かう電車に飛び乗る。
走り出した電車の中で、美咲は、もうひとつメッセージを打つ。
ー ごめん!忘れ物しちゃったから、取りに戻ります。
待ち合わせに遅れちゃうけど、ちょっと待ってて!