Side Story 〜葉月まい 番外編集〜
「ねぇねぇ、明日香ー」
「んー、なあに?」
コットンキャンディの控え室でリボンを付け替えていると、隣に座ったあみが頬杖をついて話しかけてきた。
「明日香達って、結婚して1年ちょっとでしょ?私も優斗くんとつき合い始めて同じくらいなんだけど、心境の変化ってある?」
「心境の変化?特に思いつかないけど……。例えばどういうの?」
「んーと、そうだな。ほら、1年経つとひと通りイベントも経験済みな訳でしょ?誕生日とかクリスマスとかも。そうすると、なんかこう新鮮味がなくなるのよね。二人にとっての初めてが、もう何もないのよ。マンネリっていうのかな?最初の頃みたいにドキドキしたり、ときめいたりしなくなっちゃって」
すると向かいの席から、ふうかが声をかけてくる。
「へえ。あみ、そんなこと考えてたの?端から見てたら、相変わらずラブラブにしか見えないよ?」
「うーん……。もちろん私は今も優斗くんが大好きだし、優斗くんも私のこと好きって言ってくれるけど。でもね、最近は手を繋いでも普通なの。初めの頃は、ちょっと手が触れただけでもドキドキしたし、さり気なく繋いできてくれたら、もう顔が真っ赤になるほどキュンッてなってたのに」
ほうー、と今度はりなが話に加わる。
「それはどんなカップルでもそうなんじゃない?それにさ、言い方を変えると、それだけお互いに心を開いた存在になったってことだよ。二人で過ごす時間が、確実にお互いの距離を縮めてくれたって証拠でしょ?」
「そっか、言われてみればそうだね。そんなふうにプラスに捉えればいいんだね」
「そうそう。一緒にいても苦にならない、気を許せる恋人ってことだよ。ドキドキすることは減ったかもしれないけど、いつもそばにいるのが当たり前に思えるくらい、かけがえのない存在なんだよ、お互いが」
「うん、そうだね!ありがとう、りな。なんだかすっごく気持ちが楽になった」
あみはいつもの明るい笑顔を浮かべて、りなの手を握った。
「どういたしまして。って、えらそうなこと言っちゃったけど、全部雑誌の受け売りだからね。あー、羨ましい!私もあみみたいな恋愛したいよー」
私もー!とふうかも叫び、あはは!と皆で笑い合った。
「んー、なあに?」
コットンキャンディの控え室でリボンを付け替えていると、隣に座ったあみが頬杖をついて話しかけてきた。
「明日香達って、結婚して1年ちょっとでしょ?私も優斗くんとつき合い始めて同じくらいなんだけど、心境の変化ってある?」
「心境の変化?特に思いつかないけど……。例えばどういうの?」
「んーと、そうだな。ほら、1年経つとひと通りイベントも経験済みな訳でしょ?誕生日とかクリスマスとかも。そうすると、なんかこう新鮮味がなくなるのよね。二人にとっての初めてが、もう何もないのよ。マンネリっていうのかな?最初の頃みたいにドキドキしたり、ときめいたりしなくなっちゃって」
すると向かいの席から、ふうかが声をかけてくる。
「へえ。あみ、そんなこと考えてたの?端から見てたら、相変わらずラブラブにしか見えないよ?」
「うーん……。もちろん私は今も優斗くんが大好きだし、優斗くんも私のこと好きって言ってくれるけど。でもね、最近は手を繋いでも普通なの。初めの頃は、ちょっと手が触れただけでもドキドキしたし、さり気なく繋いできてくれたら、もう顔が真っ赤になるほどキュンッてなってたのに」
ほうー、と今度はりなが話に加わる。
「それはどんなカップルでもそうなんじゃない?それにさ、言い方を変えると、それだけお互いに心を開いた存在になったってことだよ。二人で過ごす時間が、確実にお互いの距離を縮めてくれたって証拠でしょ?」
「そっか、言われてみればそうだね。そんなふうにプラスに捉えればいいんだね」
「そうそう。一緒にいても苦にならない、気を許せる恋人ってことだよ。ドキドキすることは減ったかもしれないけど、いつもそばにいるのが当たり前に思えるくらい、かけがえのない存在なんだよ、お互いが」
「うん、そうだね!ありがとう、りな。なんだかすっごく気持ちが楽になった」
あみはいつもの明るい笑顔を浮かべて、りなの手を握った。
「どういたしまして。って、えらそうなこと言っちゃったけど、全部雑誌の受け売りだからね。あー、羨ましい!私もあみみたいな恋愛したいよー」
私もー!とふうかも叫び、あはは!と皆で笑い合った。