Side Story 〜葉月まい 番外編集〜
「うん、いい感じ。これでいきましょう」
「はい、ありがとうございます」
ランスルーが始まり、コットンキャンディが歌う様子をモニターで確認しながら、ADは明日香に頷いた。
「さすがは小池チーフ、助かったよ。思い切って頼んでみて良かったな」
その言葉に明日香は、ん?と首をひねる。
「そんなに言いにくいことでしたか?」
「ああ、うん。他のデザイナーさんには言いづらいんだよ。ポリシーとか、プライドとか?そういうのがあるみたいで。ここをちょっと変更して、なんて話をすると、ADごときに何が分かるの?って」
ひえー!と明日香は手で頬を押さえて仰け反る。
「そんなこと言われるんですか!」
「そうだよ?面と向かって言われなくても、あからさまにムッとされたりね。他のスタッフ達も同じようなこと言ってる。そんな中、オフィス クリスタルのお三方はやりやすいって。コロコロ人が入れ替わったりせず、三人とも長く現場を続けてるしね」
「まあ、はい。きっと古株とか思われてますよね?あはは」
「えっ!知ってたの?古株トリオって呼ばれてること」
「は、はいー!?初耳ですけどー!」
するとADは、ヤベッと慌てて口を塞ぐ。
「なんですか、それ!私と紗季さんと陽子さん、古株トリオって呼ばれてるんですか!?」
「いや、だから。いい意味で、だよ?」
「古株のいい意味とは?それなら、ベテラントリオでいいでしょ!?」
「あ、そうそう!ベテラントリオの間違いだった。あははー!」
「絶対に嘘!」
その時「どうしたのー?随分盛り上がってるけど」と陽子が近づいてきた。
「陽子さん!聞いてくださいよ。ADさん達ってば、私と紗季さんと陽子さんのこと、古か……」
「わー!小池チーフ!ほら、コットンさん終わったよ。では次ー、サザンクロスの皆さん、お願いしまーす」
そそくさと立ち去るADに、逃げられたー!と明日香は地団駄を踏んでいた。
「はい、ありがとうございます」
ランスルーが始まり、コットンキャンディが歌う様子をモニターで確認しながら、ADは明日香に頷いた。
「さすがは小池チーフ、助かったよ。思い切って頼んでみて良かったな」
その言葉に明日香は、ん?と首をひねる。
「そんなに言いにくいことでしたか?」
「ああ、うん。他のデザイナーさんには言いづらいんだよ。ポリシーとか、プライドとか?そういうのがあるみたいで。ここをちょっと変更して、なんて話をすると、ADごときに何が分かるの?って」
ひえー!と明日香は手で頬を押さえて仰け反る。
「そんなこと言われるんですか!」
「そうだよ?面と向かって言われなくても、あからさまにムッとされたりね。他のスタッフ達も同じようなこと言ってる。そんな中、オフィス クリスタルのお三方はやりやすいって。コロコロ人が入れ替わったりせず、三人とも長く現場を続けてるしね」
「まあ、はい。きっと古株とか思われてますよね?あはは」
「えっ!知ってたの?古株トリオって呼ばれてること」
「は、はいー!?初耳ですけどー!」
するとADは、ヤベッと慌てて口を塞ぐ。
「なんですか、それ!私と紗季さんと陽子さん、古株トリオって呼ばれてるんですか!?」
「いや、だから。いい意味で、だよ?」
「古株のいい意味とは?それなら、ベテラントリオでいいでしょ!?」
「あ、そうそう!ベテラントリオの間違いだった。あははー!」
「絶対に嘘!」
その時「どうしたのー?随分盛り上がってるけど」と陽子が近づいてきた。
「陽子さん!聞いてくださいよ。ADさん達ってば、私と紗季さんと陽子さんのこと、古か……」
「わー!小池チーフ!ほら、コットンさん終わったよ。では次ー、サザンクロスの皆さん、お願いしまーす」
そそくさと立ち去るADに、逃げられたー!と明日香は地団駄を踏んでいた。