Lovers' melancholy【『WITH』番外続編】
「あ、いや…紗和?怒ってはないから…、な?」
その声に顔を上げると、柔らかく微笑む廉がいて。
「……本当に?」
「ん、怒ってない。
……けど、消毒、しないとな?」
そう言って重ねられた唇は、
すぐに深く合わさって……
廉のこと以外、何も考えられなくなる。
求められて、甘い感覚に酔わされて……
「消毒完了……?」
離れた廉に凭れたまま聞いたら、満足そうに微笑まれた。
「紗和、今から出れる?」
「……へ?」
「出れるなら、行くけど……」
ドコへ…?なんて、聞く暇も無く。
廉に誘われるがまま、部屋を後にした―――