The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「私…飛行機って、乗るの初めてです」

「そうなのか」

出発前。

飛行機の機内で、フューニャは窓の外を不安げに見つめていた。

ちなみにフューニャはパスポートを持っていなかったが、そこはアイズレンシアさんに捩じ込んでもらった。

後日、正規のパスポートを発行して郵送してもらうつもりだ。

…初めての飛行機なら、それは怖いだろうな。

俺も初めてのときは…よく覚えてないけど、怖かったような気がする。

アシスファルトまでは…そこそこ長いフライトだからな。

不安にもなるだろう。

「…」

でも、本当に不安なのは…人生初めての飛行機じゃなくて。

「…大丈夫だからな、フューニャ」

俺は震えるフューニャの手をぎゅっと握った。

その頼りない小さな手に、必ず俺が守ってやらなくては、と思った。

必ず…平和を取り戻そう。

「何があっても…俺が傍にいるから」

「…はい」




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