The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「結婚式、結婚指輪は女性の意見が九割と思っていた方が良いですね。そんな訳なのでルルシー、あなたと結婚するときは、あなたの意見を九割聞きますから、安心してくださいね」

何に安心すれば良いのかさっぱり分からない。

「即ち、あなたが俺に意見を求めるのは大きな間違いというものです。指輪をプレゼントしたいなら、現物を渡すんじゃなくて、カタログを渡して『一緒に買いに行こう』の方が良いですね」

「な、成程…。確かに。ありがとうございます、ルレイアさん」

「いえ、とんでもない。結婚について分からないことがあったら、何でも俺に聞いてください。俺はいつでもルルシーと結婚出来るように、結婚については調べ尽くしましたからね」

キリッ、とするルレイア。悪いが、それは一生使うことなく終わる知識だぞ。

あぁ、全く…。うちの相棒は、頼もしいんだか、ただのアホなんだか…。

「じゃあ、俺、嫁にカタログ渡してきます。本当にありがとうございました!」

「あぁ、ルヴィアさん。指輪を買ったら、そのカタログ、俺にください。俺もルルシーとの結婚指輪について検討したいので」

「あ、はい。分かりました。じゃあ今度持ってきますね」

持ってこんで良い。捨ててくれ。

そう言ってやろうとしたのに、その前にルヴィアは、颯爽と執務室を出ていってしまった。

あぁ…行ってしまった。

「うふふ。仲良きことは美しきかな、ですね~、ルルシー」

「…お前…」

駄目だ、もう…。頭痛い。

頭痛薬…飲もう。
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