The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「…は?」

こいつ、今何て言った?

頭がおかしい奴が多過ぎるぞ。

まともなのは、俺とルルシーくらいだ。

あとは全員、頭のネジが外れてる。

外れてるどころか、そもそも頭の中身が全部スポンジなのかもしれない。

「…ルアリスさん、あなたさては疲れてますね?昨日から一杯勉強しましたもんね…。帰って休んだ方が良いですよ」

疲れてるんだ。きっとそうに違いない。

そうでなければ、こいつはまともな人間でない。

「冗談で言ってるんじゃありません。俺は…箱庭帝国に戻ります。交渉の為に…」

「はぁぁぁぁぁぁ?」

なんだか…もう。

はぁ。

俺の全身から、すーっと力が抜けた。

…俺、このレベルの馬鹿を相手にしなきゃいけないの?

これ、どういう苦行?

「ルルシー…。ちょっとこの人、精神病院に連れていってやってください。重大な精神疾患か、そうでなきゃ知能指数が三歳児未満ですよ」

猿の方がまだ賢い。

いつぞやの俺よりヤバい精神状態だぞ。

「俺はこんな超弩級糞馬鹿と一緒に戦争するつもりだったんですか?はぁ、戦う前に気づいて良かった。アホの相手は出来ない。箱庭帝国ってこのレベルの集まりなんですかね」

箱庭帝国行けば、アリューシャでも名君になれるな。

「ルレイア…口が悪いぞ」

「そりゃ悪くもなりますよ。ねぇルルシー、俺の代わりにこのアホと話してくれませんか。言葉が通じる自信がなくなってきたんです」

もしかして、手話とかで話した方が良い?

手話知らない?じゃあジェスチャー?絵本でも描こうかな?

「…何を考えてるんだ?ルアリス」

優しいルルシーが、俺の代わりにルアリスと話してくれた。

有り難い。でもルルシー、そいつと話してたらルルシーもお馬鹿になってしまうかもしれないから気を付けて。

俺は、ルルシーがお馬鹿になったとしても大好きだけどね。
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