The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
ふーん。ちょっとはましになったじゃないか。

「とにかく、無事に生きててくれて嬉しいですよ。…そういえばあなた、祖国に帰ってから憲兵局に入ったんですか?」

よく見たらカセイ、憲兵局員の糞ダサい制服を着てるじゃないか。

ダサくて気づかなかった。

「マフィアから憲兵局に鞍替えとは…。帝国騎士団からマフィアに鞍替えした俺が言うことじゃないですが、変わり身早過ぎでは?」

どうやって憲兵局になんか入ったんだか。

まぁ、この子猫ちゃんについては、Xも随分可愛がっていたからな…。あいつが何か、置き土産でも残して死んだのかもしれない。

「それで?ご立派な憲兵局の職員様が、俺に何の用で?」

殺されに来たというなら、今度こそあの世に送ってやるつもりだが。

それとも。

「…俺に復讐でもしたいんですか?」

連日の戦闘で、俺も少々お疲れではあるが。

こんな子猫一匹とやり合うくらいは造作もない。

「…自分が憎まれてないとでも思うか?」

「思いませんよ?」

目を見れば分かる。カセイの憎しみと言ったら、昔の俺のそれと大差ない。

改心するつもりは全くないが。

「俺を殺したいならどうぞ、かかってきてください。お相手しますよ」

その為に、ルアリスを先に行かせたのだから。

カセイがそのつもりなら、改めて地獄送りにしてやる。

早いところお仲間に会いたいだろうし?カセイも。

しかし。

「…憎しみのままに、お前に斬りかかっても仕方がない。私はお前には勝てない」

「ほう…」

聞いたか?今の。

カセイの成長ぶりに、ルレイア先生は感動だよ。
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