The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「ルルシー、今年のプレゼント何が欲しい?」

ルレイアだけではない。

アイズもアリューシャもシュノも、この場にはいないがアシュトーリアさんも、毎年律儀に俺の誕生日を覚えている。

そしてこうして、毎年のようにプレゼントは何が良いかを聞いてくる。

ルレイアもこうやって聞いてくれれば良いんだけどな。毎年俺のリクエストを聞かず、自分をプレゼントとして押し付けてくる。

と、思ったら。

「ルルシー、誕生日当日に俺に巻くリボンの色は何色にします?赤?黒?それとも白にします?やっぱり黒にしません?」

「巻かんで良いよ…」

リボンの色しか俺に選択権ないの?

「え、素で良いんですか?じゃあリボンは巻かず、そのまま新鮮な俺をプレゼントしますね」

「要らねーよ」

何が新鮮なルレイアだ。

しかし、つい要らないと本音を言ってしまったものだから。

「酷い!ルルシー!俺がたくさん考えて用意したプレゼントを、要らないなんて!えーんシュノさん、ルルシーが酷いんです~」

あっ、こいつ。

ルレイアはここぞとばかりにシュノに泣きつき、シュノはシュノで、またルレイアが泣かされた!とばかりに、

「ルルシー!それは酷いと思うわ。乙女が頑張って用意したプレゼントに難癖をつけるなんて!」

「…」

シュノ…頼むから、ルレイアの嘘泣きに騙されないでくれ。

理不尽なプレゼントを毎年押し付けられる俺の身にもなって欲しいのだが?

「諦めなよルルシー。ルレイアからのプレゼントは毎年同じだよ。それより他に欲しいものないの?」

と、アイズ。

お前…他人事だと思って。
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