The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
しかし…欲しいもの、ねぇ。

「…特にないな…」

大抵欲しいものは自分で買っちゃうからな…。

「リクエストがないなら、ルレイアグッズでもプレゼントしようか。マフィアの権力でルレイアのイラストがプリントされたTシャツ作るよ」

「じゃあ酒をくれ」

マフィアの権力を濫用するな。

そのルレイアTシャツ、もらってもどうするんだよ。

量産してハーレム会員に売れば、一儲け出来るのでは?

「お酒ね。じゃあ良さげなの見繕って買ってくるよ」

「宜しく」

別に酒が特別欲しい訳ではないが、ルレイアTシャツよりはましだ。

「ルル公~。アリューシャにもリクエストしてくれよ。アイ公に頼んで通販でポチってもらうから」

そしてアリューシャ。

お前は、自分で買いに行くとか、せめて自分でポチるとか、そういうつもりは全くないのか。

アイズに甘え過ぎだろう。

「えーと…。何でも良いけど、じゃあ…新しいジャケットでも買ってもらおうかな」

「だってルレ公。どんなジャケットが良いと思う?」

「お任せください。素晴らしくハイセンスなゴスロリジャケットを選んで差し上げますよ」

おい、何言ってる。

アイズに選んでもらうんじゃなかったのか。ルレイアチョイスのジャケットなんて絶対ろくなものじゃないから、やめてくれ。

いつぞやルアリス達と買いに行ったあの服、未だに置き場に困ってるんだからな?

捨てるに捨てられないから。

「ルルシー、私には何かリクエストない?」

と、今度はシュノが尋ねてきた。

さっきみたいに下手なこと言ったら、またルレイアに触発されて変なもの持ってきそうだからな。

当たり障りのない、何か良いプレゼントは…。

「ルルシーはちょっとえっちな香りのボディローションが欲しいらしいですよ。俺とのベッドタイムの為に。だからシュノさん、是非ルルシーにえっちなボディローションをプレゼントしてあげてください。俺も助かります」

は?

ちょっとルレイア、俺に断りもなく、何を勝手に人のプレゼントをリクエストしてくれてんの?

しかも何?そのチョイス。

普通ならそんなものを誕生日にプレゼントするなんて変だと分かるだろうに、残念ながらシュノはルレイアの言うことには何でも素直に従うので、

「分かったわ。楽しみにしててね、ルルシー」

「…」

…何にも楽しみじゃない。

不安しか感じない。

アホルレイアめ…。余計なこと言いやがって。

結果、今年の俺へのプレゼント(予定)。

ルレイア…本人。

アイズ…酒。

アリューシャ…ジャケット(ただしルレイアチョイスのゴスロリ物)。

シュノ…ボディローション(ただしルレイアチョイスのちょっとえっちな物)。

アシュトーリアさん…未定。

アイズ以外全員どうかしてるぞ。

あとはアシュトーリアさんのプレゼントに一縷の望みを託すとしよう。
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