The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

sideルルシー

─────…そして。




俺の誕生日、当日。


一番に俺の部屋に駆け込んできたのは、やはり奴だった。

「ルルシー!ハッピーバースデー!プレゼントフォーユー!」

「…」

全身に黒いレースのリボンをくるくると巻いたルレイアが、満面の笑みで飛び込んできた。

全く…このアホが、革命で無双した死神と同一人物だとは、とても思えんな。

本当にリボン巻いて来るとは。

「さぁルルシー、俺がプレゼントですよ。存分に堪能してください」

「…はぁ…」

プレゼントの押し付けって…良くないよなぁ。

どうすんの?ルレイアもらって。俺何すれば良いの。

オークションとかで売ったら、ハーレム会員が高く買いそう。

すると。

「ルル公~。プレゼント持ってきたぜ!」

「お誕生日おめでとう、ルルシー」

「あ、ルレイア…。もう先に来てたんだね」

アリューシャ、シュノ、アイズが順番にやって来た。

お前ら…仕事はちゃんとしてんだろうな?

「はいプレゼント。あげる」

「ありがと」

アイズからは、俺の好きな銘柄のワイン。

結構良い奴だな、これ。ルレイアと一緒に飲もう。

こういうプレゼントは、普通に嬉しいよな。

しかし。

「ほいルル公!ルレ公が選んで、アイ公がポチってくれたゴスロリジャケットあげるぜ!」

「…どーも」

アリューシャお前。金出しただけで選ぶのも買いに行くのも他人任せかよ。

しかもルレイアチョイスのゴスロリジャケット。

ブランドのロゴが入った黒い紙袋を、恐る恐る覗く。

そこには、いかにもルレイアが好きそうな、派手で真っ黒のジャケットが入っていた。

こんなの、ルレイア以外の誰が着るんだよ。

「その服、アリューシャだと思って大事にしてくれよな」

「…はいはい…」

アリューシャだと思って…クローゼットに永遠にしまっておくよ。

次に。

「ルルシー、私からもプレゼント」

「…あ…うん、ありがとう…」

シュノがくれたのは、怪しげな黒紫のパッケージのボトル。

確か、ボディローション…だったか。

「これね、ルレイアが選んでくれたの」

「…そうか」

皆して、自分で考えるということはしないのか。

えらく毒々しいパッケージだと思ったら、やっぱりルレイアか。

誕生日プレゼントってな、相手の欲しがってるものを渡すべきだと思うぞ。俺は。
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