The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
俺はもう少し、この魅力的なお兄さんと遊びたかった。

しかし。

どうやら…あまり遊ばせてはくれないようだな?

「あなた、凄いですね…。『青薔薇連合会』でもない、帝国騎士団でもないのに、これほどの実力とは。一体、何者なんですか?」

「…」

答えてくれないか。残念。

「だったら力ずくで…教えてもらいましょうか?」

「…その必要はない」

うん?

喋ってくれたのは嬉しいけど…でもそのつれないお返事はどうしたものか。

必要ないって…。

次の瞬間、またしても彼は俺の懐に突っ込んできた。

それを受け止めようとした、そのとき。

ナイフを持つ反対の手で、ポケットから何かを取り出した。

不味い、と思った刹那、暗闇の中が突然光った。

目を開けていられないほどの、恐ろしく眩しい光。

小型の閃光弾を使ったのだ。

俺は思わず、反射的に目を閉じてしまった。

そしてその隙を、彼ほどの手練れが見逃すはずがなかった。

暗闇の中に、一発の銃声が轟いた。
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