The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「…んー…」

入院生活って、あれだよね。

…暇。

そう。俺は退屈であった。酷く退屈だった。

やることないって、とても苦痛。

傷口はまだ痛むけど、それだって痛み止め飲んでるから、動かなければ耐えられる痛みだし。

昼寝しようにも、夜もたっぷり眠ってるせいで、全然眠れない。

テレビは点けてみたけど、普段テレビを観るという習慣がないものだから、芸能人やらタレントを見ても全く分からない。

ハーレム会員達を話し相手にしても良かったけど、部屋の中でうろちょろされるのが鬱陶しかったので、エリュシア以外全員返した。

そんな訳で、俺はとても暇。

入院って全然面白いものじゃないな。自由に歩き回れないってのが本当苦痛。

身体がこう…ムズムズしてくる感じ。

出来ないから、溜まるものも溜まるしさぁ。

それなのに俺、そういえば昔、二年間も入院してたんだよな?

別に歩くことを禁止されてた訳じゃないのに、一日中ベッドの上で微動だにせず、ぼんやり過ごしていたそうだ。

本当にそんな日々があったのか?俺は全然覚えてないんだけど。

こんな状態で二年間なんて、今では考えただけで発狂しそうになる。

でもルルシー曰く、確かにそんな日々が二年間あったらしいのだ。

人間って、変わるものなんだなぁ。
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