The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

sideルレイア

──────…ルティス帝国のファッションリーダーを自負する俺だが、仮面は盲点だった。

そんな訳で。

「じゃーんっ。似合います~?」

俺はその日、シュノさんを真似て、黒い仮面をつけてみた。

エリュシアに感想を聞いたところ、素晴らしいです、と言われた。

まぁ、あいつは俺が何をしててもそう言うように躾してるから。

「うん。良いと思うぞ」

今日から俺の下で働くことになったルリシヤ、とても素直に頷いてくれた。

うんうん。だよね。

鏡を見て、俺も良いと思ったもん。

しばらくは仮面にハマるな。

シュノさんもつけてたし。『青薔薇連合会』に仮面ブームが起きそう。

「さて、それじゃあまぁ…今日からお仕事が始まる訳ですけども」

「あぁ」

「…何します?」

「…」

俺は改めて考えてみた。俺の普段のお仕事がどんなものか。

…アシュトーリアさんから頼まれて、取引先の奥様やお嬢様と寝たり…あるいは落としてハーレム会員に加えたり…。

自分の経営する風俗店の経営状況をチェックしたり…。ついでにそこの嬢に「躾」をしたり…。

…あとは、ルルシーの執務室に遊びに行く。

以上。俺のマフィア幹部としてのお仕事。

…これをルリシヤに教えれば良いのか?

教えても良いけど、そうしたら俺の仕事がなくなるのでは?

…ま、良いか。

そのときは、ずっとルルシーのところで遊ぼう。

そうだ。それが良い。

「とりあえず俺のお仕事を一通り伝授します。あなた顔が良いから、上手く出来ると思いますよ」

「そうか…。それなら良いけど」

じゃ、まずは通常業務から行ってみようか。
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