The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
sideルルシー
──────…昨日から、もう何度も飽きるほど言っていることではあるが。
俺は、あのルリシヤ・クロータスを信用していない。
ルレイアのことだから大丈夫だとは思うが、ルリシヤのことを信用しきっているし、ルレイアの代わりに俺が奴を警戒しなくては。
そう思った俺は、自分の仕事を放り出して、ルレイアのもとに向かった。
この俺が自分の仕事を放り出すなんて、滅多にないことだ。
それだけ、ルレイアのことが心配だったのである。
ルリシヤが…何か良からぬことをしていなければ良いが。
「ルレイア、いるか?ルリシヤは…」
ルレイアの執務室をノックして、そう声をかけながら中に入る。
すると。
「まず携帯は三台持ちが基本ですよ。一つが本命、一つがキープ、もう一つが用済みの女との連絡に使います」
「成程」
「次に女を落とすときのコツですが、これはその女のタイプごとに使い分けるべきですね。押しに弱いタイプはガンガン押す。ちょっと強気な女は更に押す。高飛車な女はもっと押しまくると良いですよ」
「分かった」
…押してるだけじゃねぇか。何も使い分けてない。
ってかルレイア、お前何の話してんの?
「でもルレイア先輩、相手が彼氏持ちとか、旦那がいる場合はどうするんだ?相手にされないと思うが」
「そのときこそ俺達の腕の見せ所ですよ。彼氏や旦那より自分の方が良いってことを教えてやるんです。大抵そういう女は、何処かしらパートナーに不満を抱いているものですよ。その不満をそっくり埋めて上げて、かつパートナーより自分の方が魅力的だってことを『身体で』分からせてあげると良いですよ」
「…身体で?」
「そう。例えばこうやって…腰に手を回して、耳元に吐息を…」
あろうことか、ルレイアはまたしても俺の腰に手を回して、耳元にふーっ、と吐息を吹き掛けた。
だから、俺でやるなって言ったろ。やめろ。
うっかり、くらり、としてしまうところだった。
「触んなこの馬鹿。何考えてる」
「実演した方が分かりやすいかと思いまして…」
だから、実演するにしても俺でやるな。
いや、それよりも。
「お前、一体何を教えてたんだ?」
てっきり俺は…ルリシヤに仕事を教えていると思ったんだが?
「何って…仕事ですよ。俺のお仕事。騙して、たぶらかして、えっちするのが俺のお仕事ですからね」
「…」
そりゃ…まぁ、そうなんだけどさ。
…お前、それをルリシヤに仕込むの?
え?ルリシヤの仕事って、そっち系になるの?
ルリシヤのことは憎いものの、ルレイアの特殊な「お仕事」を仕込まれるかと思うと…ちょっと気の毒だった。
俺は、あのルリシヤ・クロータスを信用していない。
ルレイアのことだから大丈夫だとは思うが、ルリシヤのことを信用しきっているし、ルレイアの代わりに俺が奴を警戒しなくては。
そう思った俺は、自分の仕事を放り出して、ルレイアのもとに向かった。
この俺が自分の仕事を放り出すなんて、滅多にないことだ。
それだけ、ルレイアのことが心配だったのである。
ルリシヤが…何か良からぬことをしていなければ良いが。
「ルレイア、いるか?ルリシヤは…」
ルレイアの執務室をノックして、そう声をかけながら中に入る。
すると。
「まず携帯は三台持ちが基本ですよ。一つが本命、一つがキープ、もう一つが用済みの女との連絡に使います」
「成程」
「次に女を落とすときのコツですが、これはその女のタイプごとに使い分けるべきですね。押しに弱いタイプはガンガン押す。ちょっと強気な女は更に押す。高飛車な女はもっと押しまくると良いですよ」
「分かった」
…押してるだけじゃねぇか。何も使い分けてない。
ってかルレイア、お前何の話してんの?
「でもルレイア先輩、相手が彼氏持ちとか、旦那がいる場合はどうするんだ?相手にされないと思うが」
「そのときこそ俺達の腕の見せ所ですよ。彼氏や旦那より自分の方が良いってことを教えてやるんです。大抵そういう女は、何処かしらパートナーに不満を抱いているものですよ。その不満をそっくり埋めて上げて、かつパートナーより自分の方が魅力的だってことを『身体で』分からせてあげると良いですよ」
「…身体で?」
「そう。例えばこうやって…腰に手を回して、耳元に吐息を…」
あろうことか、ルレイアはまたしても俺の腰に手を回して、耳元にふーっ、と吐息を吹き掛けた。
だから、俺でやるなって言ったろ。やめろ。
うっかり、くらり、としてしまうところだった。
「触んなこの馬鹿。何考えてる」
「実演した方が分かりやすいかと思いまして…」
だから、実演するにしても俺でやるな。
いや、それよりも。
「お前、一体何を教えてたんだ?」
てっきり俺は…ルリシヤに仕事を教えていると思ったんだが?
「何って…仕事ですよ。俺のお仕事。騙して、たぶらかして、えっちするのが俺のお仕事ですからね」
「…」
そりゃ…まぁ、そうなんだけどさ。
…お前、それをルリシヤに仕込むの?
え?ルリシヤの仕事って、そっち系になるの?
ルリシヤのことは憎いものの、ルレイアの特殊な「お仕事」を仕込まれるかと思うと…ちょっと気の毒だった。