The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
ルレイアの呑気は続き。

夜。

「お帰りなさいませ、旦那様」

「お待ちしておりました」

「はいはい、どうも」

きらびやかなネオンが光る、その妖しい店に入るなり。

中にいた、黒いドレスの美しい女性達と、執事然としたボーイ達が、さっと俺達に頭を下げた。

言うまでもないが、ここはルレイアの経営する風俗店である。

何故、俺がこんな店にいるのか。

その理由は簡単。

ルレイアが、こんなことを言い出したからだ。

「仕事終わりに、ルリシヤをうちの店に連れていくことにしたんですよー」

「…?ルリシヤは、やらないとか言ってなかったか…?」

その…童貞はまだ卒業しない、みたいなこと言ってたよな?

その点だけは、ルリシヤを偉いと思う。

すぐ性欲に流されるのはルレイアだけで良い。

「えぇ、だから今日連れていくのは、ガッツリえっちするお店じゃありません。やんわりえっちするお店なので。大丈夫です」

…何が?

何が大丈夫なの?

「そんな訳なので、ルルシーも一緒に行きましょうね。仕事終わったら声かけてください」

「…は?」

「じゃ!また後で~」

俺が呆然としている間に、ルレイアは鼻唄混じりに何処かに消えてしまった。

正直、ガッツリだろうとやんわりだろうと、ルレイアが経営する店になんて行きたくはなかった。

絶対ろくなことにならないし。

大体俺は、ああいう店は苦手なのだ。

何喋って良いか分からないし…そもそもあの独特の妖しい雰囲気が苦手。

だから行きたくなかった。

しかし、ルレイアとルリシヤを、少しの間でも二人きりにするのは怖かった。
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