The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
しかも。

アイズとアリューシャとシュノが、それぞれ自分の部屋に帰った後。

「やっほールルシー。来ましたよ~」

「…ルレイア…」

ルレイアが遊びに来た。

「…お前、怪我はもう大丈夫なのか?」

そろそろ完治する頃だろう。

「もう治りましたよ。これでいつでも激しいピーーが可能ですね。何ならルルシー…試してみます?」

「いや、遠慮しておくよ」

ハーレム会員が喜びそうだな。

是非ともハーレム会員で試してやってくれ。

「そうだ、ルルシー。俺昨日、ルリシヤに俺の香水分けてあげたんですよ。今日早速つけてました。後輩って良いですねぇ。うふふ」

「…」

…また、ルリシヤの話か。

ルレイアの香りを撒き散らしてくれるなよ。

「今度はルリシヤに、俺の御用達ゴスロリブティックを紹介してあげようと思って。楽しみですね」

ゴスロリ人口も、段々と増えていく。

「…」

何より…随分と仲良さそうじゃないか。ルレイア。

あのルリシヤと。

似た者同士、仲良くなれるってことか?

俺よりずっと、ルレイアに似てるもんな。ルリシヤは。

「…?どうしたんですかルルシー。難しい顔をして」

「別に…」

そこまで純粋にルリシヤを信じられるお前が羨ましいよ。

俺にはとても出来ない。

ルリシヤの名前を聞くだけで顔をしかめてしまいそうなのに。

「…全くもう。ルルシーはまだ拗ねてるんですか?」

「は?」

拗ねる?誰が?

何で?

「俺とルリシヤが仲良くするの、そんなに嫌ですか?」

「別に…嫌な訳じゃねぇよ」

「もー、ルルシーったら素直じゃない」

はぁ?

お前が…素直過ぎるだけでは?

「心配しなくても、俺はルルシーのものですよ。アイズやアリューシャを使ってルリシヤを監視させなくても」

「!お前…知ってたのか?ルリシヤに聞いたのか」

「聞いてませんよ。アイズもアリューシャも、それにシュノさんも…何やらこそこそしてるみたいだから、察しただけです」

「…」

ルレイアが気づいているってことは。

ルリシヤも当然分かっているのだろうな。自分が監視されていることに。

「そんなことしなくても、彼は信用出来ますよ。大丈夫」

「…何処から出てくるんだよ。その自信は」

「ルルシーだって本当は分かってるんでしょう?彼を信用しても良いってこと」

「…それは…」

…分かってる。分かってるけど信用出来ないのは。

…あいつが、ルレイアを傷つけたから。

それと、あと…認めたくないが、ちょっと嫉妬もある。

何となく…ルレイアを盗られたような気がして。

「ルリシヤは俺の可愛い後輩ですけどね。俺の一番はいつだってルルシーだけですよ。ルルシーにとって、俺が一番なようにね」

「…分かんねぇよ。お前は、浮気性だからな」

「ひどーい。意外ですねぇ?俺は昔から一途にルルシーだけを思ってますよ」

何百股してる奴が、よく言うよ。

…まぁ、でも。

そうだな。俺にとってルレイアが一番なのと同じように、ルレイアにとっても…。

…だったら、もう少し信用してやっても良いのだろうな。

ルレイアと、そのルレイアが信じたルリシヤを。

「信じてあげましょうよ、ルルシー。ルリシヤのこと…悪い人じゃありませんから」

「…分かったよ」

いつまでも疑ってたんじゃ、ルリシヤも肩身が狭いだろう。

完全に心を許すつもりはまだないが…少しくらいは、信じてやっても良い。

俺は、そう思った。
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