The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「私にはルヴィアさんがいるから…。だから、私はこの国にはいられない。ルティス帝国に帰るわ」
私は躊躇うこともなく、きっぱりとそう言った。
どんな条件を出されようと、私がこの国に残ることは有り得なかった。
彼がいないのなら、どんな場所だって私の居場所にはなり得ない。
いくら仲間がいようと、親友がいようと、同郷の人に囲まれていようとも。
私にとっては…彼の隣が一番だから。
「…どうしても、気持ちは変わらない?」
「えぇ、変わらない。私はルヴィアさんのところに帰ります」
「そっか…それじゃ、仕方ないね」
ルアリスは、残念そうに言った。
「まぁ、そなたならそう言うだろうと思っておったわ。随分と惚気話も聞かされたしな」
「ミルミル…」
「気が向いたら戻ってこい。あとは…浮気されたり、夫婦喧嘩をしたら、うちに逃げてきても良いぞ」
からかうようにミルミルが言った。失礼な。
でも…有り難い。私、またここに帰ってきても良いんだ。
「そうだな。いつでも戻ってきてくれ、フューシャ。立場がどう変わろうと、君が俺達の仲間であることに変わりはないんだから」
「ルアリス…ありがとう」
ルアリスや、ミルミルの優しさに。
私は、また泣いてしまいそうになった。
こんなんじゃ、フューニャは泣き虫だな、ってルヴィアさんに笑われてしまう。
すると、ヴァルタが。
「帰るんなら、お宅の旦那からルレイアに伝言、伝えてくれないか」
「…伝言?」
ヴァルタが、ルレイアさんに何を伝えたいことが?
「箱庭帝国の方が落ち着いたら、今度は正式に『青薔薇連合会』に入れてもらいにルティス帝国に行くつもりだから、そのときは宜しくって。そう伝えてくれ」
「…え」
思わず、涙が吹き飛んでしまった。
…ヴァルタ、『青薔薇連合会』に入るの?
驚いてルアリスを見たが、ルアリスは心得ている、という風に頷いた。
「ルアリス…良いの?」
「構わないよ。新しい箱庭帝国は、居住地も自由に決められるし…。ヴァルタがルティス帝国に移りたいって言うなら、それを止める権利はない。フューシャ、君もね」
それはそうだけど…でも。
「それに、敵になる訳じゃない。『青薔薇連合会』は俺達に協力してくれた、同志も同じだ。ルレイア殿は鼻で笑うだろうけど…。俺はそのつもりだから。離れ離れになっても、その心まで違えることはない。何処に行っても、俺達は同じ国で生まれた仲間だよ」
「…ルアリス」
彼の言う通り。
私達がお互いに何処に行き、何処に住もうとも…立場が変わろうとも、私達が同郷の仲間であることには変わりない。
私達は皆、『青薔薇解放戦線』の仲間なのだから。
私は、そのことを誇りに思った。
…私の帰郷は、残りあと一週間。
ルヴィアさんに、何か素敵なお土産…買って帰ってあげよう。
一ヶ月ぶりに会ったら、ルヴィアさんが最初に何て言うだろうか。
それを想像するだけで、気分が高揚した。
私は躊躇うこともなく、きっぱりとそう言った。
どんな条件を出されようと、私がこの国に残ることは有り得なかった。
彼がいないのなら、どんな場所だって私の居場所にはなり得ない。
いくら仲間がいようと、親友がいようと、同郷の人に囲まれていようとも。
私にとっては…彼の隣が一番だから。
「…どうしても、気持ちは変わらない?」
「えぇ、変わらない。私はルヴィアさんのところに帰ります」
「そっか…それじゃ、仕方ないね」
ルアリスは、残念そうに言った。
「まぁ、そなたならそう言うだろうと思っておったわ。随分と惚気話も聞かされたしな」
「ミルミル…」
「気が向いたら戻ってこい。あとは…浮気されたり、夫婦喧嘩をしたら、うちに逃げてきても良いぞ」
からかうようにミルミルが言った。失礼な。
でも…有り難い。私、またここに帰ってきても良いんだ。
「そうだな。いつでも戻ってきてくれ、フューシャ。立場がどう変わろうと、君が俺達の仲間であることに変わりはないんだから」
「ルアリス…ありがとう」
ルアリスや、ミルミルの優しさに。
私は、また泣いてしまいそうになった。
こんなんじゃ、フューニャは泣き虫だな、ってルヴィアさんに笑われてしまう。
すると、ヴァルタが。
「帰るんなら、お宅の旦那からルレイアに伝言、伝えてくれないか」
「…伝言?」
ヴァルタが、ルレイアさんに何を伝えたいことが?
「箱庭帝国の方が落ち着いたら、今度は正式に『青薔薇連合会』に入れてもらいにルティス帝国に行くつもりだから、そのときは宜しくって。そう伝えてくれ」
「…え」
思わず、涙が吹き飛んでしまった。
…ヴァルタ、『青薔薇連合会』に入るの?
驚いてルアリスを見たが、ルアリスは心得ている、という風に頷いた。
「ルアリス…良いの?」
「構わないよ。新しい箱庭帝国は、居住地も自由に決められるし…。ヴァルタがルティス帝国に移りたいって言うなら、それを止める権利はない。フューシャ、君もね」
それはそうだけど…でも。
「それに、敵になる訳じゃない。『青薔薇連合会』は俺達に協力してくれた、同志も同じだ。ルレイア殿は鼻で笑うだろうけど…。俺はそのつもりだから。離れ離れになっても、その心まで違えることはない。何処に行っても、俺達は同じ国で生まれた仲間だよ」
「…ルアリス」
彼の言う通り。
私達がお互いに何処に行き、何処に住もうとも…立場が変わろうとも、私達が同郷の仲間であることには変わりない。
私達は皆、『青薔薇解放戦線』の仲間なのだから。
私は、そのことを誇りに思った。
…私の帰郷は、残りあと一週間。
ルヴィアさんに、何か素敵なお土産…買って帰ってあげよう。
一ヶ月ぶりに会ったら、ルヴィアさんが最初に何て言うだろうか。
それを想像するだけで、気分が高揚した。