The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

sideルレイア

──────…『青薔薇連合会』本部、大会議室。

昼間、平和にシュノさんのファッションショーをしたのが夢のように思えるほど、張り詰めた空気が広がっていた。

会議室の中にいるのは、俺、ルルシー、アイズ、アリューシャ、シュノさん、アシュトーリアさん、そしてルリシヤ。

ルリシヤだけは、両手を頑丈な手錠で拘束されていた。

無理もないとは思うけど…可哀想だな。

「…さて、全員揃ったところだし…本題に入ろうか」

アイズが音頭を取って、本題に入ろうとしたが。

それを、ルルシーが遮った。

「ちょっと待ってくれ。その前に…ルレイア」

「はい?」

「お前…『事後』だな?」

あ、やっぱり分かっちゃう?

「だって、夜ですし…」

俺だって、健全な青少年だから。

夜になるとそういうこともあるんだよね。致し方ないのでは?

「シャワーくらい浴びてこい。気が散るだろうが」

「えー…」

時間なかったんだもん。30分以内って言われちゃったし。

これでも一応、ちゃんと服着てきたんだからな?

「それからアリューシャ。お前は何をしてる」

「…ぽへ~…」

どうやらアリューシャは、完全に寝ぼけているようだな。

俺と同じく、熟睡していたところを強引に起こされたようだ。

「起きろ馬鹿!寝てる場合か」

べしっ、とルルシーがアリューシャの頭をはたくも。

「…ぽへ~…」

駄目そうだな。

本当にぽへ~しか言わなくなるんだ。面白いなぁ。

ルルシーが拳骨で二撃目を入れようとしたところを、アイズが遮った。

「大丈夫。私が起こすから…。…アリューシャ、後でケーキ買ってきてあげるから起きて」

「はっ!おはようございます!」

あ、アリューシャ起きた。

こんな起こし方で起きる人って、本当にいるんだなぁ。面白い。

「…ん?どったの皆。深刻な顔して集まって」

「大変なんだよ、アリューシャ。寝ぼけてる場合じゃないよ」

「アリューシャは別に寝ぼけてなんか…。…ん?ルリ公は何で捕まってるの?何か悪いことでもしたの?」

「そう。悪いことをしたんだよ」

…正しくは、悪いことをした…可能性がある、ってだけなんだけどね。
< 485 / 791 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop