The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
その日の俺は、すこぶるご機嫌であった。

というのも、最近帝都の一等地にオープンした会員制高級風俗店の売り上げが素晴らしく好調である、との報告を受けたことと。

昨日の夜、その風俗店で働いている嬢をお持ち帰りしてみたところ、非常に楽しめたこともあり。

そしてそれ以上に、俺は先程、一通のメールをもらった。

誰かと思ったら、それは俺の愛しの恋人。

そう、俺の大好物…ルルシーからのラブコールであった。

大喜びでメールを開くと、話したいことがあるから来てくれ、とのこと。

これは行かねばなるまい。

だって、こんな思わせ振りなメール。これは間違いなく…告白フラグだ。

とうとう来た。ルルシーと出会って10年。とうとう、俺達が結ばれる日が来たのだ。

これほど嬉しいことがあるだろうか?

とりあえず、結納金は相場の十倍で良いかな?

こんなこともあろうかと、いつでも現金持っておいて良かった。

分厚い札束を結納金袋に突っ込み、丁寧に化粧直しをし。

婚礼衣装代わりに、昨日オーダーメイドで作ったばかりの真っ黒の衣装を纏って、俺は颯爽と自分の執務室を出た。

俺はルルシーに告白されると思って意気揚々としていたのに。






…まさか、この後あんな大事件が起きるとは、思ってもみなかった。



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