The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
そこからの俺は…ルレイアも知っている通りだ。

俺がルレイアを闇討ちしたのは、『青薔薇連合会』に俺の実力を見せつける為だった。

『青薔薇連合会』に、幹部として雇ってもらえるようにな。

…いや、ルレイア、お前が知りたいのはその点じゃないんだよな。

何で自分を襲ったのかじゃない。

何で、そこまでして『青薔薇連合会』の幹部になろうとしたのか。

そこが知りたいんだよな?

そうだな。俺は一度も、それを話したことはなかった。

話したくなかったんだ。でも…もう言わない訳にはいかないな。

俺は…俺は、あいつらを止めたかったんだ。

『セント・ニュクス』がいくら力をつけようと、『青薔薇連合会』を倒せるとは思えない。

きっと返り討ちに遭うだけだ。

俺は裏切られた身なのに、それでもグリーシュや、前の仲間達がみすみす殺されるかと思うと、じっとしていられなかった。

放っておけば、あいつらは遠くないうちに、『青薔薇連合会』に宣戦布告するだろう。

だからそれを止めたかった。

『青薔薇連合会』の幹部になれば、幹部の権限を利用して、『セント・ニュクス』に働きかけられると…お前達にも気付かれずに、あいつらを守ることが出来ると思ったんだ。

甘いと思うだろう?浅はかだと思うだろう?

自分でもそう思う。

でも、でも俺は。あいつらを殺させたくなかったんだ。

だからここに来た。ルニキスじゃない、ルリシヤとしてここに来た。

残念ながら…『セント・ニュクス』を止めることは出来なかった。

俺を笑ってくれ。お人好しで、馬鹿で、騙されやすくて…無力な俺のことを。

皆、どうか、笑ってくれ。





















「…笑える訳、ないでしょう」





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