The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
その後俺達は、『セント・ニュクス』との対抗手段を話し合うつもりだったのだが。
それは明日ということにして、その夜は解散した。
というのも、アリューシャが耐久限界で、アイズにもたれ掛かって居眠りを始めてしまったからである。
ルルシーがぶん殴って起こそうとしたが、それをアシュトーリアさんが止めた。
今夜は皆疲れたでしょうし、帰って休みましょ、と。
沈没してしまったアリューシャを、アイズが抱き上げて連れて帰った。
アシュトーリアさんと、ルリシヤはこのまま『青薔薇連合会』本部ビルに泊まり。
シュノさんもシュノさんで、自分の部下を迎えに来させて帰ったので。
俺は、ルルシーにくっついてルルシー宅に帰ることにした。
いつもなら、自分の家に帰れ、と怒るルルシーであるが。
今日は、何も言わなかった。
「わー…。もうほぼ朝ですね」
「そうだな」
ビルを出ると、辺りは少しずつ明るくなってきていた。
アリューシャが寝ちゃう訳だ。もう朝じゃないか。
ルリシヤの話、長かったもんな。
体感的には一瞬だったんだけど。
「タクシーでも呼ぶか?」
「いやぁ、歩いて帰りましょうよ。色々話したいことありますし」
「あぁ…そうだな」
ルルシーの話したいことが何なのか、分かっているつもりだ。
考えていることは、俺と同じだろうからな。
さっきの…ルリシヤの話のこと。
「…俺、あいつに悪いことをしたな」
ルルシーは、ぽつりと呟いた。
「悪いことって?」
「信用ならないとか…色々言ったし、つっけんどんな態度取った。ルリシヤ…傷ついてただろうな」
「…そうですね」
昔の仲間に裏切られたショックも消えないのに、新しい仲間にも疑われ。
基本ポーカーフェイスだし、仮面つけてるから分かりにくいけど。
本当は、傷ついてたのかもしれないな。
「明日謝ったら良いですよ。きっと許してくれますよ」
「…謝って、許してくれるものかな」
「大丈夫ですって」
そんなに心狭くないだろ、ルリシヤは。
「ルレイア。お前があいつのこと、自分と重ねてる理由が分かったよ」
「そうでしょ?」
「あぁ…。あいつはお前に似てる。あいつと…それからグリーシュの関係は、俺達と大して変わらなかったんだ」
…そう。だから余計に…怖いんだよね。
俺達も、あんな風になっちゃうのかな?って。
いや、俺達はならないと思うけど。そう信じたいけど。
「あのグリーシュ君…。最初から、ルリシヤのこと裏切るつもりで仲良くしたんでしょうかね?」
「…どうだろうな」
「…そうじゃなかったら良いですね」
でなきゃ、ルリシヤが救われないだろ。
あぁ、本当俺って、ルリシヤのことに関すると、全然俺らしくなくなっちゃって困る。
他人の事情なんて、半笑いで聞いてるくらいが丁度良いのにさ。
妙に感情移入しちゃって。そんなことしたら俺が辛いだけだっての。
「ともかく、『セント・ニュクス』を迎え撃つしかありませんよ。ルリシヤには悪いですが…襲ってくる者は、撃たない訳にはいかない」
「あぁ…」
「…でも、ぶっちゃけ全然怖くないんですよねぇ」
「…」
アリューシャが居眠りを始めたのも、俺達が作戦会議を後回しにして帰ろうとしてるのも。
全部、そのせいなのだ。
別に怖くない。ルリシヤには申し訳ないけど…ルリシヤの話を聞く限り、『セント・ニュクス』なんて…全然怖くないのだ。
それは明日ということにして、その夜は解散した。
というのも、アリューシャが耐久限界で、アイズにもたれ掛かって居眠りを始めてしまったからである。
ルルシーがぶん殴って起こそうとしたが、それをアシュトーリアさんが止めた。
今夜は皆疲れたでしょうし、帰って休みましょ、と。
沈没してしまったアリューシャを、アイズが抱き上げて連れて帰った。
アシュトーリアさんと、ルリシヤはこのまま『青薔薇連合会』本部ビルに泊まり。
シュノさんもシュノさんで、自分の部下を迎えに来させて帰ったので。
俺は、ルルシーにくっついてルルシー宅に帰ることにした。
いつもなら、自分の家に帰れ、と怒るルルシーであるが。
今日は、何も言わなかった。
「わー…。もうほぼ朝ですね」
「そうだな」
ビルを出ると、辺りは少しずつ明るくなってきていた。
アリューシャが寝ちゃう訳だ。もう朝じゃないか。
ルリシヤの話、長かったもんな。
体感的には一瞬だったんだけど。
「タクシーでも呼ぶか?」
「いやぁ、歩いて帰りましょうよ。色々話したいことありますし」
「あぁ…そうだな」
ルルシーの話したいことが何なのか、分かっているつもりだ。
考えていることは、俺と同じだろうからな。
さっきの…ルリシヤの話のこと。
「…俺、あいつに悪いことをしたな」
ルルシーは、ぽつりと呟いた。
「悪いことって?」
「信用ならないとか…色々言ったし、つっけんどんな態度取った。ルリシヤ…傷ついてただろうな」
「…そうですね」
昔の仲間に裏切られたショックも消えないのに、新しい仲間にも疑われ。
基本ポーカーフェイスだし、仮面つけてるから分かりにくいけど。
本当は、傷ついてたのかもしれないな。
「明日謝ったら良いですよ。きっと許してくれますよ」
「…謝って、許してくれるものかな」
「大丈夫ですって」
そんなに心狭くないだろ、ルリシヤは。
「ルレイア。お前があいつのこと、自分と重ねてる理由が分かったよ」
「そうでしょ?」
「あぁ…。あいつはお前に似てる。あいつと…それからグリーシュの関係は、俺達と大して変わらなかったんだ」
…そう。だから余計に…怖いんだよね。
俺達も、あんな風になっちゃうのかな?って。
いや、俺達はならないと思うけど。そう信じたいけど。
「あのグリーシュ君…。最初から、ルリシヤのこと裏切るつもりで仲良くしたんでしょうかね?」
「…どうだろうな」
「…そうじゃなかったら良いですね」
でなきゃ、ルリシヤが救われないだろ。
あぁ、本当俺って、ルリシヤのことに関すると、全然俺らしくなくなっちゃって困る。
他人の事情なんて、半笑いで聞いてるくらいが丁度良いのにさ。
妙に感情移入しちゃって。そんなことしたら俺が辛いだけだっての。
「ともかく、『セント・ニュクス』を迎え撃つしかありませんよ。ルリシヤには悪いですが…襲ってくる者は、撃たない訳にはいかない」
「あぁ…」
「…でも、ぶっちゃけ全然怖くないんですよねぇ」
「…」
アリューシャが居眠りを始めたのも、俺達が作戦会議を後回しにして帰ろうとしてるのも。
全部、そのせいなのだ。
別に怖くない。ルリシヤには申し訳ないけど…ルリシヤの話を聞く限り、『セント・ニュクス』なんて…全然怖くないのだ。