The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
死神より死神のルレイア・ティシェリーが、ようやくくたばったかと皆期待しただろうが。
残念だが、毒ガス程度じゃ俺は死なない。
フェニックスルレイアは、襲撃の翌日には目を覚ました。
「…ん…」
「っ!ルレイア!大丈夫!?」
「ルレイア、気がついたか?」
「うーん…」
目を覚ますと、目の前に泣きそうな顔をしたシュノさんがいた。
その横には、仮面をつけたルリシヤ。
「あれ…お二人共、おはようございます…」
なんだか、長いこと寝ていたような気がするなぁ。
「ルレイアっ…。良かった…!」
シュノさんが、涙目で俺に抱きついてきた。
あら。
ということは俺、結構やばかったのか。
「ルレイア、良かった。生きてて…良かった…」
「はぁ、シュノさん…。大丈夫ですよ。俺、そんなに簡単に死なないので…」
まぁ、死ぬかとは思ったけどね。さすがに化学兵器はヤバいよ。
あの後どうなったのかも気になるし、それよりも、気になることが。
「ルルシーは…俺のルルシーは大丈夫ですか?」
もしあの化学兵器で、ルルシーの身にもしものことがあったら。
俺は、生ける核爆弾になる。
すると。
「生きてるよ、ルレイア」
「…あ」
俺の隣のベッドに、点滴の針を腕につけたルルシーがこちらを向いていた。
「ルルシー、良かった…。あなたも無事だったんですね」
「俺はそんなに吸い込んでなかったからな。お前の方が重症だったよ…。無事で良かった」
成程、それでシュノさんがこんなに心配してたんだな。
「それで…あの後、どうなったんです?」
ルルシーの無事が確認出来たので、次はあの襲撃の顛末が気になった。
すると。
「それについては、私から説明するよ」
あ、アイズ。
その後ろには、アリューシャもくっついていた。
幹部組は全員無事だったんだな。良かった。
「あの後は本当に悲惨だったよ。毒ガス使ってくるなんて思ってもみなかったからね…。すぐに撤退したけど、犠牲者はかなりのものだ」
「それでも、何とか追い払ったんですよね?」
「命からがら、の有様だったけどね。すぐに立て直して迎撃したけど、部下達も化学兵器なんて初めてだから…なかなか統率が取れなくて」
…こればかりは、無理もないだろう。
化学兵器って、威力も脅威的だが、敵に与える精神的不安も相当なものだからな。
「毒ガスの種類って、分かったんですか?」
「まだ分析を進めてる途中だよ。でも、担当者によると…吸い込むことで呼吸器や神経系に障害を及ぼす、致死性の毒ガスだろうって」
…成程。
俺、よく生きてたな。
「ルレイアやルルシーの他にも、生き残った構成員はいる。でも…吸い込んだ量が多かった人は、身体が動かせなくなってたり、呼吸が上手く出来なくなってる。ルルシーとルレイアはすぐ息を止めたから、後遺症は残ってないみたいだけど…」
「…」
あのとき、無防備にそのまま息をしてしまった者は…死んだか、死んでなくても後遺症が残っている、と。
俺が言うのもなんだが、悪魔だな。
「現場はどうなってるんです?毒ガス撒き散らされたんですよね」
「全域を封鎖して、帝国騎士団の科学班と協力して除去を進めてるところだよ」
「…」
さすがに…帝国騎士団も出てきたか。
そりゃ出てくるよな。
だって、どう考えても…あいつらはやり過ぎだ。
「…まさか、グリーシュ…。あいつ、化学兵器を使ってまで、戦争仕掛けてくるなんて…」
これにはルリシヤも、青ざめた顔でそう呟いた。
残念だが、毒ガス程度じゃ俺は死なない。
フェニックスルレイアは、襲撃の翌日には目を覚ました。
「…ん…」
「っ!ルレイア!大丈夫!?」
「ルレイア、気がついたか?」
「うーん…」
目を覚ますと、目の前に泣きそうな顔をしたシュノさんがいた。
その横には、仮面をつけたルリシヤ。
「あれ…お二人共、おはようございます…」
なんだか、長いこと寝ていたような気がするなぁ。
「ルレイアっ…。良かった…!」
シュノさんが、涙目で俺に抱きついてきた。
あら。
ということは俺、結構やばかったのか。
「ルレイア、良かった。生きてて…良かった…」
「はぁ、シュノさん…。大丈夫ですよ。俺、そんなに簡単に死なないので…」
まぁ、死ぬかとは思ったけどね。さすがに化学兵器はヤバいよ。
あの後どうなったのかも気になるし、それよりも、気になることが。
「ルルシーは…俺のルルシーは大丈夫ですか?」
もしあの化学兵器で、ルルシーの身にもしものことがあったら。
俺は、生ける核爆弾になる。
すると。
「生きてるよ、ルレイア」
「…あ」
俺の隣のベッドに、点滴の針を腕につけたルルシーがこちらを向いていた。
「ルルシー、良かった…。あなたも無事だったんですね」
「俺はそんなに吸い込んでなかったからな。お前の方が重症だったよ…。無事で良かった」
成程、それでシュノさんがこんなに心配してたんだな。
「それで…あの後、どうなったんです?」
ルルシーの無事が確認出来たので、次はあの襲撃の顛末が気になった。
すると。
「それについては、私から説明するよ」
あ、アイズ。
その後ろには、アリューシャもくっついていた。
幹部組は全員無事だったんだな。良かった。
「あの後は本当に悲惨だったよ。毒ガス使ってくるなんて思ってもみなかったからね…。すぐに撤退したけど、犠牲者はかなりのものだ」
「それでも、何とか追い払ったんですよね?」
「命からがら、の有様だったけどね。すぐに立て直して迎撃したけど、部下達も化学兵器なんて初めてだから…なかなか統率が取れなくて」
…こればかりは、無理もないだろう。
化学兵器って、威力も脅威的だが、敵に与える精神的不安も相当なものだからな。
「毒ガスの種類って、分かったんですか?」
「まだ分析を進めてる途中だよ。でも、担当者によると…吸い込むことで呼吸器や神経系に障害を及ぼす、致死性の毒ガスだろうって」
…成程。
俺、よく生きてたな。
「ルレイアやルルシーの他にも、生き残った構成員はいる。でも…吸い込んだ量が多かった人は、身体が動かせなくなってたり、呼吸が上手く出来なくなってる。ルルシーとルレイアはすぐ息を止めたから、後遺症は残ってないみたいだけど…」
「…」
あのとき、無防備にそのまま息をしてしまった者は…死んだか、死んでなくても後遺症が残っている、と。
俺が言うのもなんだが、悪魔だな。
「現場はどうなってるんです?毒ガス撒き散らされたんですよね」
「全域を封鎖して、帝国騎士団の科学班と協力して除去を進めてるところだよ」
「…」
さすがに…帝国騎士団も出てきたか。
そりゃ出てくるよな。
だって、どう考えても…あいつらはやり過ぎだ。
「…まさか、グリーシュ…。あいつ、化学兵器を使ってまで、戦争仕掛けてくるなんて…」
これにはルリシヤも、青ざめた顔でそう呟いた。