The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

sideルレイア

─────…毒ガス攻撃を受け、一日二日はちょっと息苦しかったり、手足が痺れたりしたけれど。

三日もたつ頃には、すっかり全快であった。

皆さんお待ちかね、死神ルレイア、復活。

しかし最近俺、怪我させられること多いなぁ。

俺は人々に元気と笑顔を与えるヒーローみたいな役割だから、いつも健康でいないとな。

「ルレイア、良くなったのね」

見てみろ。俺が治ったことにより、シュノさんはこの笑顔。

「本当、無事で良かったよ。ルレイアもルルシーも。ね、アリューシャ」

「全くだ。死神の困り顔が見えるぜ。こいつ、殺しても殺しても死なねぇ。って」

むしろ俺が死神だ。悪かったな死神よ。

残念だが、俺はそう簡単には死なない。

するとアイズが、こんなことを持ちかけてきた。

「治ったばかりのところ悪いんだけど、ルレイア。今回の『セント・ニュクス』の化学兵器使用について、帝国騎士団が話し合いを求めてきてるんだ」

「あ?」

「ルレイアも行く?行かないなら、私とシュノで行ってくるけど」

「いや、行きますよ」

身体が治った以上、本部でごろごろしているつもりはない。

ましてや、あのオルタンスのアホ面を拝めるのなら、多少無理してでも行きたいくらいだ。

「良いの?」

「えぇ、行きます」

「ルレイアが行く…ということは、ルルシーも来るんだよね」

「そうだな」

あ、やったー。ルルシーも一緒。

「どうせなら皆で行きましょうよ~。お菓子とか持って」

「ルレイア、お前な…。遠足に行くんじゃないんだぞ」

俺にとっては帝国騎士団の連中に会いに行くのは、それくらい気軽な感覚なんだよな。

「アリューシャはポテチ係な!」

「了解です。じゃあ俺はチョコ係で」

「お前ら」

ルルシーに、ぎろっ、と睨まれてしまった。

怒ってる顔が素敵。新ジャンル、怒り顔萌え。
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