The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
その後。会議は、それなりに紛糾したりもしたが。

結論としては、

帝国騎士団が、『セント・ニュクス』に対し、化学兵器使用の罪を水に流す代わりに『青薔薇連合会』との和解を打診する。

同時に、帝国騎士団と『青薔薇連合会』が協力して、『セント・ニュクス』の拠点を割り出す。

見つけ次第、ぶっ潰す。

以上である。

とても分かりやすくて結構だが、この結論が出るまでに三時間くらい話し込んだ。

アリューシャなんて、途中から目ぇ半開きになってたから。

俺も眠くなってきてしまったところで、ようやく会議がまとまった。

「では…帝国騎士団側も、和解の打診と拠点の割り出しを宜しくお願いします」

「あぁ…」

アストラエアやユリギウスは、何で自分達がそんなこと、と言いたそうな顔だったが。

オルタンスは、相変わらず顔色一つ変えなかった。

こいつ、心とかあるのかな?

俺みたいな人情味に溢れた人間にとっては、オルタンスはどうにも合わない。

しかし。

「…そうだ、ルレイア。一つ言っておこうと思ったんだが」

「…あ?」

退屈だった会議もようやく終わり、半分眠っているアリューシャを引っ張って、会議室を出ようとしたところを。

オルタンスに引き留められた。

何を言うのかと思ったら。

「改めて…貴殿が無事で、良かった」

「…あ゙?」

「それだけだ。若いとはいえ、あまり無茶をするなよ」

…何だ、こいつ。

俺にぶっ殺されたいのか?

「…きっしょ。早く帰りましょう、ルルシー」

「う、うん…」

これにはルルシーも、は?みたいな顔をしていた。

と言うか、この場にいる俺とルリシヤ以外の全員が心の中で、は?と思っていたに違いない。

俺達は、アホのオルタンスを置き去りにして、『青薔薇連合会』本部に帰還した。
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