The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
ルリシヤに仕事とアリューシャのお世話を託し、私が向かった先は。

帝都の外れにある、洒落たカフェであった。

アリューシャが見ていたら、デートか?まさかデートなのか!?とか言いそうであるが。

残念ながら、デートではない。

人に会いに来たのは本当だけど。

相手は男性で、しかも。

「…あ」

店内でサングラスを外し、待ち合わせの人物を探す。

私が会いたかった人は、すぐに見つかった。

彼は、窓際の席に座ってぼんやりと外を眺めていた。

「…!」

私がテーブルに近づくと、彼ははっとしてこちらを見た。

「やぁ…久し振りだね」

私が今日会いに来た人は、男性で、しかも…。

「…本当に、久し振り。…アイズ」

私の、たった一人の本物の家族である。
< 562 / 791 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop