The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
ルルシーだけではない。
アリューシャとシュノさんも、同様にぽかーん顔だった。
…まぁ、そんな反応になるよね。
一方、アイズレンシアとルリシヤは、
「…そう。ルレイアもそう思う?」
「俺も今、それを考えていたところなんだ」
頭脳派の二人は、俺と同じ意見のようだ。
「ち、ちょっと待って、ルレイア。無視するってどういうこと?」
「無視すると言うか…諦めると言うか…。とにかく、こちらから動くことを一切やめてしまうんですよ」
敵を無視するって、とっても斬新なアイデアだよね。
でも、今回の場合は有効なんじゃないかなって。
「何で?無視したらあいつら、自由に化学兵器造りまくっちゃうじゃん」
「それは確かに厄介です。でも、このまま拠点探しに手をこまねいていても、結果は同じことですよ。今こうしている間にも、奴らはせっせと次の毒ガス造ってるでしょうしね」
だから、これはある種の賭けなのだ。
放っておけば、奴らはいくらでも毒ガスを量産するだろう。
もしかしたら、もっと強力な化学兵器を作っている可能性も否定出来ない。
だけど。
「俺の予想では、放っておいたとしてもそれほど多くの化学兵器は量産出来ないでしょう。『青薔薇連合会』や帝国騎士団から隠れて毒ガスを造るには、少しずつちまちま動くしかない。工場フル稼働させて量産、って訳にはいかないはずです」
そんな派手に動いたら、ばれるからね。
だから、水面下で細々と作るしかない。従って、多少放置していたとしても、その間に大量の毒ガスを量産されることはないだろう。
「でも…何で放置なんだ?放置することに、何のメリットがある?」
「…んー…何て言うか…」
向こうが今の俺達を見て高笑いしてるとしたら。
考えてみるんだ。何をすれば、奴らのにやけ顔を曇らせてやることが出来るかと。
自分達の拠点を探して血眼になっている俺達を見て、高笑いしてるのなら。
探すのをやめてやれば良い。
奴らに構うのをやめてやれば良い。
躍起になって自分達を探していた者が、ある日突然そっぽ向いて、こちらを見向きもしなくなったら?
向こうにとっては、拍子抜けも良いところだろう。
「…多分、あいつら…追われるから逃げるんですよ。かくれんぼと一緒。探す奴がいるから隠れるんです。俺達が探さなくなったら、向こうも隠れる必要がなくなるでしょう?」
「…それは…」
逆転の発想、とでも言うのかな。それにしちゃお粗末と言うか、短絡的だが。
それだけに危険な賭けである。
「これだけ俺達の目を掻い潜って逃げるのだから、逃げる準備、つまり追われる準備はそれなりにしてたんでしょうけど…。それ以外はどうでしょうね?」
今俺達にとって一番不味いのは、奴らの手のひらの上で踊り続けることなのだ。
アリューシャとシュノさんも、同様にぽかーん顔だった。
…まぁ、そんな反応になるよね。
一方、アイズレンシアとルリシヤは、
「…そう。ルレイアもそう思う?」
「俺も今、それを考えていたところなんだ」
頭脳派の二人は、俺と同じ意見のようだ。
「ち、ちょっと待って、ルレイア。無視するってどういうこと?」
「無視すると言うか…諦めると言うか…。とにかく、こちらから動くことを一切やめてしまうんですよ」
敵を無視するって、とっても斬新なアイデアだよね。
でも、今回の場合は有効なんじゃないかなって。
「何で?無視したらあいつら、自由に化学兵器造りまくっちゃうじゃん」
「それは確かに厄介です。でも、このまま拠点探しに手をこまねいていても、結果は同じことですよ。今こうしている間にも、奴らはせっせと次の毒ガス造ってるでしょうしね」
だから、これはある種の賭けなのだ。
放っておけば、奴らはいくらでも毒ガスを量産するだろう。
もしかしたら、もっと強力な化学兵器を作っている可能性も否定出来ない。
だけど。
「俺の予想では、放っておいたとしてもそれほど多くの化学兵器は量産出来ないでしょう。『青薔薇連合会』や帝国騎士団から隠れて毒ガスを造るには、少しずつちまちま動くしかない。工場フル稼働させて量産、って訳にはいかないはずです」
そんな派手に動いたら、ばれるからね。
だから、水面下で細々と作るしかない。従って、多少放置していたとしても、その間に大量の毒ガスを量産されることはないだろう。
「でも…何で放置なんだ?放置することに、何のメリットがある?」
「…んー…何て言うか…」
向こうが今の俺達を見て高笑いしてるとしたら。
考えてみるんだ。何をすれば、奴らのにやけ顔を曇らせてやることが出来るかと。
自分達の拠点を探して血眼になっている俺達を見て、高笑いしてるのなら。
探すのをやめてやれば良い。
奴らに構うのをやめてやれば良い。
躍起になって自分達を探していた者が、ある日突然そっぽ向いて、こちらを見向きもしなくなったら?
向こうにとっては、拍子抜けも良いところだろう。
「…多分、あいつら…追われるから逃げるんですよ。かくれんぼと一緒。探す奴がいるから隠れるんです。俺達が探さなくなったら、向こうも隠れる必要がなくなるでしょう?」
「…それは…」
逆転の発想、とでも言うのかな。それにしちゃお粗末と言うか、短絡的だが。
それだけに危険な賭けである。
「これだけ俺達の目を掻い潜って逃げるのだから、逃げる準備、つまり追われる準備はそれなりにしてたんでしょうけど…。それ以外はどうでしょうね?」
今俺達にとって一番不味いのは、奴らの手のひらの上で踊り続けることなのだ。