The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
第二部Ⅵ
sideルアリス
──────…また再び、この地を踏むことになるとは。
飛行機から降り立ち、俺はルティス帝国の空を眺めた。
…憲兵局に支配されていた頃は、箱庭帝国の空は酷くどんよりしているように見えたものだが。
…今は、箱庭帝国の空もルティス帝国の空も、同じ色に見える。
…同じ色に、見えるようになったんだなぁ。
それが嬉しい。
…の、だけれど。
「…はぁ」
「何じゃ、ルアリス。ルティス帝国に着いたばかりだというのに、溜め息なぞ」
思わず溜め息をついたのを、一緒に来ていたミルミルは聞き逃さなかった。
更に、ヴァルタも。
「身構え過ぎなんだよ。疚しいことがある訳じゃないんだから、堂々としてな」
「…そうだけど…」
…でもなぁ。
どうしても、やっぱり身構えてしまう。
だって…あの人の、誘いだぞ?
彼の妖艶な姿を思い出し、俺は思わず身震いした。
飛行機から降り立ち、俺はルティス帝国の空を眺めた。
…憲兵局に支配されていた頃は、箱庭帝国の空は酷くどんよりしているように見えたものだが。
…今は、箱庭帝国の空もルティス帝国の空も、同じ色に見える。
…同じ色に、見えるようになったんだなぁ。
それが嬉しい。
…の、だけれど。
「…はぁ」
「何じゃ、ルアリス。ルティス帝国に着いたばかりだというのに、溜め息なぞ」
思わず溜め息をついたのを、一緒に来ていたミルミルは聞き逃さなかった。
更に、ヴァルタも。
「身構え過ぎなんだよ。疚しいことがある訳じゃないんだから、堂々としてな」
「…そうだけど…」
…でもなぁ。
どうしても、やっぱり身構えてしまう。
だって…あの人の、誘いだぞ?
彼の妖艶な姿を思い出し、俺は思わず身震いした。