The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
レースの結果。

「さすがだねぇ、ルレイア」

「うふふふ。凄いでしょう?褒めてくれても良いですよ」

僅差ではあるが、俺が一等賞であった。

そういえば、学生時代のプールの授業も大抵負けなしだったな、俺。

あのときから衰えてない。

「さすがルレイア。格好良い…」

シュノさんが、目をきらきらさせて褒めてくれた。

「シュノさんも凄いじゃないですか。あんなに泳ぎが得意とは思いませんでしたよ」

「ありがとう」

危うく、一位を取られてしまうところだった。

そう。二位はシュノさんだったのである。

本当に泳ぐの得意なんだな、シュノさん。

「実は、お休みのときとか、体力作りにたまにプール通いしてるの」

「成程、速い訳ですね」

「ルレイアに負けちゃったけどね。えへへ」

照れ臭そうに笑うシュノさん。いやはや、本当に侮れない。

で、そのシュノさんに、若干差をつけられてゴールした三位が。

「ふぅ。途中仮面が取れそうで焦った」

果敢にも背泳ぎでレースに挑んだ、ルリシヤであった。

背泳ぎも極めれば速いんだなってことが分かった。

「やりますねぇ、ルリシヤ」

「ありがとう。もう少し行けるかと思ったんだが、二人共速いな」

多分、ルリシヤが背泳ぎだったからだと思う。

で、栄えあるビリは。

「うふふ、ルルシー」

「…やめろ」

つんつん、とルルシーを指でつつくと、ルルシーは不機嫌そうにぺっ、と俺の手を払った。

うふふ。ご機嫌斜め。

「ルルシーが遅いんじゃないですよ。他の三人が速過ぎたんです」

「そうそう、私も勝負に加わってたら間違いなく負けてたから。気にしなくて良いよ」

アイズも慰めたけれど、ルルシーはやっぱりご機嫌斜めだった。

そんなところが大好き。

「もー、悔しがってるんですか~?ルルシー。俺がハグして慰めてあげ…」

「やめろ馬鹿。別に悔しがってないし慰めは要らない」

「そんなこと言っちゃって~。このこの~!」

「引っ付くな!」

べしゃっ、と水をかけられたけど、俺は気にせずルルシーにくっつきに行った。

ルルシー大好き。
< 631 / 791 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop