The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「いるんでしょう?グリーシュに入れ知恵したど阿呆が。そいつの名前を教えてください」
「『彼ら』の…ことですよね」
…『彼ら』?
少年君は暗い顔で答えた。
「僕達も…詳しくは知らされていませんが…」
「構いませんよ。知っているところだけでも話してくれれば」
どうせ、こんな末端の構成員が知っている情報なんてたかが知れてる。
そんなことは俺も分かっている。
「その『彼ら』とやらがグリーシュに入れ知恵したんですか」
「…はい」
「『彼ら』ってのは…何でしょうねぇ。仮称ですか」
「…『愛国清上会』」
…あ?
「『愛国清上会』?それが『彼ら』の名前ですか」
「本人達は…そう名乗ってました」
…ふーん。
『愛国清上会』ねぇ。センスの欠片もない名前だなおい。
「アイズ、聞いたことあります?そんな組織」
「…ないね。一応…調べてみる」
そんな名前のマフィアか?それとも…。
…ともかく、そいつらがグリーシュに入れ知恵していたと。
「化学兵器をグリーシュに勧めたのもそいつらですね?」
「はい…。『愛国清上会』が技術者を派遣してくれて…その人達が造りました」
…やっぱりな。
ポンコツグリーシュ君のポンコツな頭で考え付くはずがないと思ったら、案の定。
「…ルリシヤを裏切れって入れ知恵したのも、もしかしたらその『愛国清上会』なのかもしれませんね」
「…」
ルリシヤは唇を噛み締めていた。
グリーシュは、自分の代わりに『愛国清上会』なんて得体の知れない組織を選んだ。
そう思うと、やりきれないのだろう。
そりゃそうだよなぁ。俺だって、ルルシーが俺の代わりに妙な組織を連れてきたら…悲しくて、ルルシーを拉致監禁して鳥籠の中に閉じ込めてしまうだろう。
相棒が自分以外のパートナーを選ぶってのは、それだけ悲しいのだ。
「裏切れって…。じゃあ、ルニキスさん…。ルニキスさんは、やっぱり裏切った訳じゃなかったんですね。あなたが裏切ったんじゃなくて、グリーシュさんが裏切ったんですね?」
「…それは」
「『セント・ニュクス』の皆がそう噂してます。グリーシュさんは、裏切ったのはルニキスさんだって言ってるけど…。本当はルニキスさんが裏切ったんじゃなくて、グリーシュさんが裏切ったんだって」
「…」
ルリシヤは答えなかった。自分が裏切られたなどと、かつての仲間に言いたくないのだろうが…。
成程ね。『セント・ニュクス』の中でも噂が立っていたんだ。
「その通りですよ、少年。ルリシヤは裏切ったんじゃなくて裏切られた。お宅のリーダーにね。俺が言えた義理じゃないですが、とんだ悪党ですよ、お宅のリーダーは」
「…!」
「ルレイア先輩!そんなことは…」
言わないで欲しいね。はいはい。
「分かってますよ。とにかく、俺達がやるべきことは一つです」
「…そうだな」
俺達が聞かなければならないのは、グリーシュに入れ知恵した奴の正体。
それと、もう一つ。
「…頼む、知っているなら教えてくれ。グリーシュを止める為に」
「…ルニキスさん」
「『セント・ニュクス』は…グリーシュは、何処で化学兵器を造っている?お前達の拠点は、今何処にあるんだ?」
「…それは…」
「『彼ら』の…ことですよね」
…『彼ら』?
少年君は暗い顔で答えた。
「僕達も…詳しくは知らされていませんが…」
「構いませんよ。知っているところだけでも話してくれれば」
どうせ、こんな末端の構成員が知っている情報なんてたかが知れてる。
そんなことは俺も分かっている。
「その『彼ら』とやらがグリーシュに入れ知恵したんですか」
「…はい」
「『彼ら』ってのは…何でしょうねぇ。仮称ですか」
「…『愛国清上会』」
…あ?
「『愛国清上会』?それが『彼ら』の名前ですか」
「本人達は…そう名乗ってました」
…ふーん。
『愛国清上会』ねぇ。センスの欠片もない名前だなおい。
「アイズ、聞いたことあります?そんな組織」
「…ないね。一応…調べてみる」
そんな名前のマフィアか?それとも…。
…ともかく、そいつらがグリーシュに入れ知恵していたと。
「化学兵器をグリーシュに勧めたのもそいつらですね?」
「はい…。『愛国清上会』が技術者を派遣してくれて…その人達が造りました」
…やっぱりな。
ポンコツグリーシュ君のポンコツな頭で考え付くはずがないと思ったら、案の定。
「…ルリシヤを裏切れって入れ知恵したのも、もしかしたらその『愛国清上会』なのかもしれませんね」
「…」
ルリシヤは唇を噛み締めていた。
グリーシュは、自分の代わりに『愛国清上会』なんて得体の知れない組織を選んだ。
そう思うと、やりきれないのだろう。
そりゃそうだよなぁ。俺だって、ルルシーが俺の代わりに妙な組織を連れてきたら…悲しくて、ルルシーを拉致監禁して鳥籠の中に閉じ込めてしまうだろう。
相棒が自分以外のパートナーを選ぶってのは、それだけ悲しいのだ。
「裏切れって…。じゃあ、ルニキスさん…。ルニキスさんは、やっぱり裏切った訳じゃなかったんですね。あなたが裏切ったんじゃなくて、グリーシュさんが裏切ったんですね?」
「…それは」
「『セント・ニュクス』の皆がそう噂してます。グリーシュさんは、裏切ったのはルニキスさんだって言ってるけど…。本当はルニキスさんが裏切ったんじゃなくて、グリーシュさんが裏切ったんだって」
「…」
ルリシヤは答えなかった。自分が裏切られたなどと、かつての仲間に言いたくないのだろうが…。
成程ね。『セント・ニュクス』の中でも噂が立っていたんだ。
「その通りですよ、少年。ルリシヤは裏切ったんじゃなくて裏切られた。お宅のリーダーにね。俺が言えた義理じゃないですが、とんだ悪党ですよ、お宅のリーダーは」
「…!」
「ルレイア先輩!そんなことは…」
言わないで欲しいね。はいはい。
「分かってますよ。とにかく、俺達がやるべきことは一つです」
「…そうだな」
俺達が聞かなければならないのは、グリーシュに入れ知恵した奴の正体。
それと、もう一つ。
「…頼む、知っているなら教えてくれ。グリーシュを止める為に」
「…ルニキスさん」
「『セント・ニュクス』は…グリーシュは、何処で化学兵器を造っている?お前達の拠点は、今何処にあるんだ?」
「…それは…」