The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
思っていた通りだが、廃工場の中は何もなかった。
完全にダミーだな。
「何処かに、地下に通じる道があるんでしょうね」
「あぁ、まずはそれを探さないと…」
敵の姿を見つけないことには、無双のしようがないからな。
すると、ルリシヤが。
「ルレイア先輩、ここの床」
「おぉ、ルリシヤ…。ナイスです」
さすがの嗅覚である。
ルリシヤの指差す床は、そこだけ僅かに色が違っていた。
ぽい。それっぽいじゃないか。
多分この下だろうな。
「開けてみるか?開けたらドカンなんてことになったら…」
「でも開けないことには中に入れませんしね」
こういうときは、あれだ。
誰かに囮になってもらえば良いんだ。
「よし、じゃオルタンス。あなたちょっと、これ開けてみてください」
「俺が?」
「えぇ、俺達離れてるんで。これで爆発してもあなたが爆死するだけで俺達は無事ですしね」
「…鬼だな、お前…」
ルルシーがぽつりと呟いていた。だって他にどうするのさ。
爆薬仕掛けて爆破しても良いけどさ。そしたら向こうに襲撃がばれるし。
普通だったら、そんな捨て駒になるのは嫌だと言うところだろうが。
「成程、分かった。やってみよう」
オルタンスは馬鹿なので、あっさりと引き受けた。
ナイス馬鹿。
「オルタンス殿、何もあなたが行くことは…。それなら私が」
ルシェは止めようとしたが、オルタンスは平然として答えた。
「別に構わない。ルレイアの頼みだしな…。それよりルレイア、代わりと言ってはなんだが、もし俺が死んだら…頼みがある」
「何ですか?」
聞いてやらんこともないぞ。本当に死ぬならな。
「葬式に来てくれ」
「祝辞を述べた上で、クラッカー鳴らしてあげますよ」
「ありがとう。賑やかで楽しそうだ」
ルルシーは、えぇ…みたいな顔をしていた。
ルシェも同様。
オルタンスは、何故か満足そうだった。
「じゃ、開けるぞ」
何の躊躇いもなく、爆弾が仕掛けられているかもしれない床を、強引にひっぺがす。
すると。
「…」
「…」
…何も起きない。
「…クラッカーはお預けだな…」
「…何で、ちょっと残念そうなんだ…」
ちっ。爆破はなかったか。惜しかったな。
案の定、床の下には階段が続いていた。
ここが…『愛国清上会』の秘密基地か。
こんなところに潜んでいるとは。正真正銘の地下組織って奴だな。
このドブネズミ共め。
「さてルルシー。無双タイムですよ」
「…言っても無駄だとは思うが、程々にしろよ」
「えへへー」
「照れるな」
程々に…させてくれれば良いが。
させてくれないと思うんだよね。多分。
ルリシヤだって、親友の仇討ちに燃えてるし。
「…このルレイア・ティシェリーを敵に回したこと…後悔させてあげますよ」
『愛国清上会』とやら。何者かは知らないが。
死神のお迎えだ。
完全にダミーだな。
「何処かに、地下に通じる道があるんでしょうね」
「あぁ、まずはそれを探さないと…」
敵の姿を見つけないことには、無双のしようがないからな。
すると、ルリシヤが。
「ルレイア先輩、ここの床」
「おぉ、ルリシヤ…。ナイスです」
さすがの嗅覚である。
ルリシヤの指差す床は、そこだけ僅かに色が違っていた。
ぽい。それっぽいじゃないか。
多分この下だろうな。
「開けてみるか?開けたらドカンなんてことになったら…」
「でも開けないことには中に入れませんしね」
こういうときは、あれだ。
誰かに囮になってもらえば良いんだ。
「よし、じゃオルタンス。あなたちょっと、これ開けてみてください」
「俺が?」
「えぇ、俺達離れてるんで。これで爆発してもあなたが爆死するだけで俺達は無事ですしね」
「…鬼だな、お前…」
ルルシーがぽつりと呟いていた。だって他にどうするのさ。
爆薬仕掛けて爆破しても良いけどさ。そしたら向こうに襲撃がばれるし。
普通だったら、そんな捨て駒になるのは嫌だと言うところだろうが。
「成程、分かった。やってみよう」
オルタンスは馬鹿なので、あっさりと引き受けた。
ナイス馬鹿。
「オルタンス殿、何もあなたが行くことは…。それなら私が」
ルシェは止めようとしたが、オルタンスは平然として答えた。
「別に構わない。ルレイアの頼みだしな…。それよりルレイア、代わりと言ってはなんだが、もし俺が死んだら…頼みがある」
「何ですか?」
聞いてやらんこともないぞ。本当に死ぬならな。
「葬式に来てくれ」
「祝辞を述べた上で、クラッカー鳴らしてあげますよ」
「ありがとう。賑やかで楽しそうだ」
ルルシーは、えぇ…みたいな顔をしていた。
ルシェも同様。
オルタンスは、何故か満足そうだった。
「じゃ、開けるぞ」
何の躊躇いもなく、爆弾が仕掛けられているかもしれない床を、強引にひっぺがす。
すると。
「…」
「…」
…何も起きない。
「…クラッカーはお預けだな…」
「…何で、ちょっと残念そうなんだ…」
ちっ。爆破はなかったか。惜しかったな。
案の定、床の下には階段が続いていた。
ここが…『愛国清上会』の秘密基地か。
こんなところに潜んでいるとは。正真正銘の地下組織って奴だな。
このドブネズミ共め。
「さてルルシー。無双タイムですよ」
「…言っても無駄だとは思うが、程々にしろよ」
「えへへー」
「照れるな」
程々に…させてくれれば良いが。
させてくれないと思うんだよね。多分。
ルリシヤだって、親友の仇討ちに燃えてるし。
「…このルレイア・ティシェリーを敵に回したこと…後悔させてあげますよ」
『愛国清上会』とやら。何者かは知らないが。
死神のお迎えだ。