The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
突然の襲撃に、『愛国清上会』の皆々様は、可哀想なくらいあわてふためいていた。

「…!?何故ここが分かった!?」

「まさか…!ここに移ってきた来たのは昨日なのに…!」

なんて、色々言っていた。

昨日この拠点に移ってきたばかりなのに、何で昨日の時点でアイズはこの拠点の住所を知ってたんだろうね?

未来予知でもしたんだろうか。まぁ、何でも良いや。

とにかく。

俺は血に濡れた剣を、敵の喉元に突きつけた。

「お宅のリーダーは何処です?あなた方は…一体何処から来たんですか?」

「…」

死神に鎌を向けられながらも、彼は何も言わず、ぐっと固く唇を噛み締めた。

だんまりか。

俺は敵の腹を思いっきり蹴りつけた。

内臓潰れたかもしれん。知らん。

「ぐっ…げほっ…」

「もう一回だけ聞いてあげましょう。あなた方は何者です?何処から来たんです」

「…」

「…ちっ」

それでも喋らないか。宜しい。

なら死ね。

俺は敵の頭に剣を突き刺した。喋らない捕虜に用事はないからな。

とっとと死んでくれ。

「しかし…そこそこ対応が早いじゃないですか」

「あぁ、そうだな」

さっきまで、突然の襲撃にてんやわんやだったが。

もう迎撃体勢を整えつつある。

どうやら…素人の集団って訳じゃなさそうだ。

それくらいの方が歯応えがあるというものだ。

「この様子じゃ、敵のリーダーはもう逃げてるかもしれないな」

「…そうは行かない。突貫しますよ、ルルシー、ルリシヤ」

「分かった」

「…やれやれ、またか。仕方ないな」

闘志に燃えるルリシヤは勿論、俺のやり方に慣れているルルシーも、呆れながらも頷いた。

オルタンスとルシェは知らん。ついてこれるならついてくれば良いし、ついてこれないなら勝手にやってろ。

俺は更に速度を上げて突っ込んだ。死神モードが加速する。

いつも通り、後ろは振り返らなかった。
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