The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
…でもまぁ、あれだよ。

いずれにしても。

「…あなた方はこれで終わりです」

もう逃げ場はない。

こいつらが憲兵局の残党なら、基地の隠し通路は箱庭帝国に繋がっているだろうと思った。

こうして、ルティス帝国と箱庭帝国にパイプを繋ぎ、両国の情勢を確かめていたのだ。

だからルアリスに頼んで、隠し通路の出口があるであろう国境付近を、箱庭帝国の警備兵で固めさせた。

案の定ドンピシャだったようだ。

「…さて、名探偵ルレイアの謎解きは見事成功しましたし、あとはあなたに譲りますよ…ルリシヤ」

「…あぁ」

こればかりは、ルリシヤにやらせなくては。

後で恨まれるからな。

ルリシヤの目は、怒りに燃えていた。よその国のいさかいに巻き込まれて、親友を失うことになった恨みを。

返さないことには、ルリシヤの気は収まらないだろう。

「や…やめてくれ!俺がここで死ねば、箱庭帝国は簒奪者に奪われたまま…!」

必死に命乞いを始めるフライデルに、ルリシヤは無情に銃口を突き付けた。






「…知るか」

凍りつきそうなほど冷たい声と共に、地下に銃声が轟いた。





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