The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
こうして。

『セント・ニュクス』、及び『愛国清上会』を巡る一件は、幕を下ろした。



ちなみに、MVPについては。

「俺!俺ですよMVPは。何せ名探偵ルレイアしましたからね!」

皆脱帽の名推理だったろう?

俺のお陰で、フライデルを逃がさずに済んだ訳だし。

しかし。

「いや、俺だな。地下への入り口も隠し通路も見つけたのは俺だし、フライデルを殺したのも俺だ」

ルリシヤが、仮面をくいっ、とあげてMVPを主張。

何だと?

しかも。

「はい!アリューシャ!アリューシャだよMVPは。何せめちゃくちゃ撃ったからな。蜂の巣だぜ!アリューシャ外さなかったもん!なーアイ公!」

「まぁ、外さなかったね。良いサポートだったよ、アリューシャ」

「ほらな!」

ぐぬぬ。今回はMVPを決めるのが難しいか。

すると、帝国騎士団側は。

「…俺もMVPを主張する権利があるだろうか?」

「…お前は無理だろ。あんまり何もしてないし」

「でも、爆弾が仕掛けられてるかもしれない地下への扉を開けたぞ」

「…」

オルタンスもMVPを主張していた。あいつはナシだな。一番有り得ないわ。

「俺ですよMVPは」

「いや、俺だな」

「アリューシャだ!」

「…俺もMVPになりたい」

オルタンスはないわ。

やいのやいの、俺がMVP、いや俺が、いやアリューシャが、と揉めているのを。

アドルファスは無視、ルーシッドは絶句して眺めていた。

結局。

「あー!もううるさい!お前ら全員MVPだ!それで良いだろ!」

MVP論争にうんざりしたルルシーがそう一喝し、俺達のMVP論争は民主的に解決したのだった。

ルルシー大好き。




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