The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

sideルリシヤ

《ルリシヤの回想編》



──────…その頃。『青薔薇連合会』では。





俺の親友であるグリーシュがこの世を去ってから、もうしばらくたつが。

実のところ俺は、まだ心の整理がちゃんと出来ている訳ではない。

一番の親友を亡くすとはそういうことだ。そう簡単に乗り越えられるものじゃない。

普段は忘れた振りをしていられるが、一人になると、時折…思い出したように心にぽっかり穴が、ずきずきと痛み出すことがある。

ルレイア先輩もルルシー先輩も、グリーシュのことには何も触れない。まるでなかったことのように、俺に普通に接してくれる。

その気遣いがまた、余計に切なくなる。

仕方のないことなのだと分かっている。こればかりは、俺が背負っていくしかない。

そして今は、この痛みだけが、俺とグリーシュががかつて親友であった証拠なのだ。