The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
握手会も無事に終わり。

帰りの車中にて。




「皆さんどうでした?握手会は」

「楽しかったぜ!なんかこう…。うぉぉ!って感じがした」

成程。実に分かりやすい感想をありがとう、アリューシャ。

しかしルルシーは、アリューシャの感想がいまいち分からなかったようで。

「…何だよ、うぉぉって…」

するとすかさず、アイズがこう解説した。

「分かるよ、アリューシャ。普段は雑誌とか、動画を通してしか見られない人達が、現実に目の前にいると思うと興奮するんだよね?」

「そうそう!それ!」

さすがアイズ。アリューシャの気持ちが良く分かってる。

握手会の醍醐味だよね。

「ルリシヤ、シュノさん。ベーシュちゃんはどうでした?」

「可愛かったぞ。良かったら仮面つけてみませんか?って聞いたんだけど、結構です、って言われた」

「それは残念でしたね~」

「聞くなよ…そんなこと…」

聞いてみたくなるんだよね。分かる分かる。

俺も聞いたもん。ハーレム入らない?って。

「ルレイアと同じくらい肌が綺麗だったの。良いなぁ…。とっても美人で…」

シュノさんはベーシュちゃんと自分を比べて、ちょっとしょんぼり。

確かに彼女は美人だけど…しかし。

「シュノさんだって負けないくらい可愛いですよ?あなたはベーシュちゃんより、ゴスロリファッションが似合いますしね」

「本当?ルレイア」

「えぇ、本当です」

シュノさんは、ぱぁっ、と顔を明るくさせて喜んだ。

「ありがとう、ルレイア。ルレイアにそう言ってもらえて、嬉しい」

「いえいえ」

「…ゴスロリが似合うって、あんまり嬉しくない褒め言葉だと思うんだがな…」

「恋する女の子には、好きな男からの褒め言葉は何でも嬉しいんだよ、きっと」

ルルシーとアイズが何やらひそひそ話していたが、まぁ聞こえないことにしておく。

ゴスロリ似合うね!って言われたら、俺なら嬉しいんだけどな。

よし、明日またシュノさんの為にゴスロリワンピ買いに行こう。

「今度はライブツアーですね~。また皆で行きましょうね!」

「いえーい!楽しみ~」

「うん。私も今から予定空けておかなくちゃ」

「楽しみだな、ルルシー先輩」

「俺を見て言うな」

「ルルシー、君は行かないって言うかもしれないけど、無理だよ?また強引にルレイアに連れていかれるだろうから」

「分かってるよ。もう諦めてる」

それは賢明。

じゃあ、また皆で遊びに行こう。

今から、そのときが楽しみである。
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