レンアイゴッコ(仮)


「わかった。おやすみ〜」

とりあえず、詳しいことは明日聞こう。まぶたを下ろすと意識は遠のいていった。薄れゆく意識の中、疑問は浮かんでは消えた。

あれ、でもそういえば、東雲って好きな子いなかったっけ?

──……ありふれたそれこそ、一種の戯言。


今日は間違いなく、妃立柑花(ひたちかんな)リスタートの日。

25歳の誕生日、彼氏の浮気現場を抑えたので別れたらうっかり同期と付き合った、なんて、一種の過ち?それとも、巡り巡った、これも結果?

何にせよ、これは私と東雲、恋愛不適合な私たちによる、利害関係における、化学反応の物語。
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