レンアイゴッコ(仮)
「(……ちょっと強引すぎたかな……?)」
脳内のBGMは恋のうた。可愛い歌詞を無限に流しながら自分を励ます。
いつもより入念に体を洗って、それからパジャマに身を包んだ。
ふと、気づく。ここから先は可能性の話だ。
「(もしも)」
──……もしも東雲に抱かれたら?
セックスする前は正爾との関係は良好だった。その後徐々に仕事が忙しいからと会えなくなって……最終的に浮気。
思い返しても、私の性事情はかなり悲惨だ。
正爾の前の彼氏は自分本位な抱き方をする人で、痛くてあまり気持ちよくなかった。早く終わって欲しいとばかり思ってた。その前の人は大きすぎて激痛。
そもそも原点に近い場所に、アフターポルノ事件がある。性経験に、ずいぶん運のない人生を送っているらしい。
東雲ともし、してしまえば、セフレみたいな関係になるのかな。
私にとって東雲は一人しかいないけれど、東雲にとっては誰かの代わり。
「(……むなしい)」
割り切る?器用なことは出来ない。
ああ、そうだ。私に無いものは覚悟。
好きな人がいる人を好きになる覚悟。
浅はかな自分に気付く。
「どうしよ……」
バスルームの洗面台に手を付き、よろよろとしゃがみ込んだ。
脳内のBGMは恋のうた。可愛い歌詞を無限に流しながら自分を励ます。
いつもより入念に体を洗って、それからパジャマに身を包んだ。
ふと、気づく。ここから先は可能性の話だ。
「(もしも)」
──……もしも東雲に抱かれたら?
セックスする前は正爾との関係は良好だった。その後徐々に仕事が忙しいからと会えなくなって……最終的に浮気。
思い返しても、私の性事情はかなり悲惨だ。
正爾の前の彼氏は自分本位な抱き方をする人で、痛くてあまり気持ちよくなかった。早く終わって欲しいとばかり思ってた。その前の人は大きすぎて激痛。
そもそも原点に近い場所に、アフターポルノ事件がある。性経験に、ずいぶん運のない人生を送っているらしい。
東雲ともし、してしまえば、セフレみたいな関係になるのかな。
私にとって東雲は一人しかいないけれど、東雲にとっては誰かの代わり。
「(……むなしい)」
割り切る?器用なことは出来ない。
ああ、そうだ。私に無いものは覚悟。
好きな人がいる人を好きになる覚悟。
浅はかな自分に気付く。
「どうしよ……」
バスルームの洗面台に手を付き、よろよろとしゃがみ込んだ。