コイワズライ
4
雨脚が激しさを増し、雨粒が地面に叩きつけられる音がいっそう強くなる。
私たちはしばらくの間黙っていた。
湊はぼんやり外をみていて、私は湊と雷の様子をうかがいながら顔を伏せていた。
「前にもこんなことあったな」
沈黙を破ったのは湊。
「ここで二人で遊んでたら急に雨が降ってきて、雨宿りしてたら雷まで鳴り出して」
「泣き出した私を湊が必死になだめてくれた」
「こうやって手を握って、大丈夫大丈夫って」
湊の暖かい手が冷たい私の手を包み込む。
「あの時、本当は湊もこわかったんだよね。目に涙をためて泣くのを我慢して、震える手で私を抱きしめてくれた」
「うん、あずさを守らなきゃって思ったんだ。いつも俺をたすけてくれるから、勝手にあずさのことヒーローだと思ってたんだけど…雷がこわくて泣いてるあずさをみたら、普通の女の子なんだって気付いた」
「小さい頃は湊より背が高かったし、ケンカも強かったからね」
「今は俺の方が背も高いし、力もあるぞ?」
ニッと白い歯をみせて笑い、得意げに力こぶをみせる湊。
「そりゃそうだよ。男だもん」
力こぶをつんつん突っついてやった。
「へぇ~俺のこと男としてみてんの?」
「は?ニヤニヤしないでよ、気持ち悪いな」
空が稲妻の形にカッと光るとすぐにバリバリバリバリと凄まじい雷鳴が響く。
「ひゃっ!!」
思わず湊に抱きついて胸に顔をうめる。
(こわい~~~やだよ~~~)
「あずさ、大丈夫」
耳元で聞こえる優しい声、ポンポンと背中を撫でられて湊の暖かい体温に包まれる。
湊の心臓の音を聞いていると安心する。
「湊…」
顔をあげるとすぐそこに湊の顔があって、吐息がかかるぐらいに近い。
「うん?」
心なしか湊の心臓の音が早く大きくなって、体温もあがっている。つられて私の鼓動も早くなり体温もあがる。
今、少しでも動いたらキスしちゃうな…
なんて考えていたら
静かに唇が重なった。
私たちはしばらくの間黙っていた。
湊はぼんやり外をみていて、私は湊と雷の様子をうかがいながら顔を伏せていた。
「前にもこんなことあったな」
沈黙を破ったのは湊。
「ここで二人で遊んでたら急に雨が降ってきて、雨宿りしてたら雷まで鳴り出して」
「泣き出した私を湊が必死になだめてくれた」
「こうやって手を握って、大丈夫大丈夫って」
湊の暖かい手が冷たい私の手を包み込む。
「あの時、本当は湊もこわかったんだよね。目に涙をためて泣くのを我慢して、震える手で私を抱きしめてくれた」
「うん、あずさを守らなきゃって思ったんだ。いつも俺をたすけてくれるから、勝手にあずさのことヒーローだと思ってたんだけど…雷がこわくて泣いてるあずさをみたら、普通の女の子なんだって気付いた」
「小さい頃は湊より背が高かったし、ケンカも強かったからね」
「今は俺の方が背も高いし、力もあるぞ?」
ニッと白い歯をみせて笑い、得意げに力こぶをみせる湊。
「そりゃそうだよ。男だもん」
力こぶをつんつん突っついてやった。
「へぇ~俺のこと男としてみてんの?」
「は?ニヤニヤしないでよ、気持ち悪いな」
空が稲妻の形にカッと光るとすぐにバリバリバリバリと凄まじい雷鳴が響く。
「ひゃっ!!」
思わず湊に抱きついて胸に顔をうめる。
(こわい~~~やだよ~~~)
「あずさ、大丈夫」
耳元で聞こえる優しい声、ポンポンと背中を撫でられて湊の暖かい体温に包まれる。
湊の心臓の音を聞いていると安心する。
「湊…」
顔をあげるとすぐそこに湊の顔があって、吐息がかかるぐらいに近い。
「うん?」
心なしか湊の心臓の音が早く大きくなって、体温もあがっている。つられて私の鼓動も早くなり体温もあがる。
今、少しでも動いたらキスしちゃうな…
なんて考えていたら
静かに唇が重なった。