コイワズライ
2
「歩~週末家に来いって母さんが」
「え?」
「甘い菓子いっぱいもらったから食ってほしいってさ。遥(妹)も会いたがってるから来いよ」
「あぁ、ごめん。用事あるんだ」
「暇人のくせに何の用事だよ」
「うるさいな。私にも色々あるんだよ。おばさんと遥ちゃんにごめんって言っといて」
「おー」
気付かれてないよね?
もうすぐ隼人の誕生日。私たちは毎年プレゼントを贈り合っている。小さい頃からの習慣が今も続いているだけで特別な意味はない。
なので毎年かなり適当なプレゼントを贈っていたのだけど(孫の手とかミッキーのカチューシャとか)、奴はこの適当なプレゼントを全部大事にとっているのだ。乙女かよ。
そのことを知ってから、ちゃんとしたプレゼントを贈ろうと決めた。今年はなんとかっていうブランドのなんちゃらっていうスニーカー、高校生のお小遣いでは買えないレベル。しかたなく年齢を偽ってバイトをすることに。それが今週末の予定。
***
制服に着替えティッシュが詰まった段ボールを抱えて駅前の交差点へ。
新しくオープンしたパチンコ店の広告が入ったティッシュ、それを一箱分配るのが本日のお仕事。
それにしても、制服のスカート短すぎる。パンツみえるよ。パチンコのスタッフ大変だな。見せパンはいてくればよかった。
「姉ちゃん~かわいいねぇ」
来たー!朝からアルコールの匂いプンプンのおっさん!こういう人も対象者なんだからしかたない。
「こんにちは~新しくオープンしました!よろしくお願いしまーす!」
「なんだ?パチンコか~」
ティッシュを手渡すと広告に目をやるが、すぐにポイッと捨ててしまった。
(こいつ!なんてことを!)
落ちたティッシュを拾っていると背後におっさんの気配…
「きゃっ!」
後ろから抱きつかれて胸を触ろうとしている。
「やめてください!」
(こんの酔っ払いジジィが!!)
「イテイテテ…」
おっさんが離れたと思ったら、手を後ろに回されて手首を掴まれてるみたい。
「嫌がってるじゃないですか」
(助けてくれたの!?まだこんな正義感溢れるイケメンがいたなんて!世の中捨てたもんじゃないな!)
「ありがとうございます!」
頭を下げてお礼を言い、イケメンの顔をみると
は、隼人ーーー!?!?!?
なぜ、ここに!?!?!?
「え?」
「甘い菓子いっぱいもらったから食ってほしいってさ。遥(妹)も会いたがってるから来いよ」
「あぁ、ごめん。用事あるんだ」
「暇人のくせに何の用事だよ」
「うるさいな。私にも色々あるんだよ。おばさんと遥ちゃんにごめんって言っといて」
「おー」
気付かれてないよね?
もうすぐ隼人の誕生日。私たちは毎年プレゼントを贈り合っている。小さい頃からの習慣が今も続いているだけで特別な意味はない。
なので毎年かなり適当なプレゼントを贈っていたのだけど(孫の手とかミッキーのカチューシャとか)、奴はこの適当なプレゼントを全部大事にとっているのだ。乙女かよ。
そのことを知ってから、ちゃんとしたプレゼントを贈ろうと決めた。今年はなんとかっていうブランドのなんちゃらっていうスニーカー、高校生のお小遣いでは買えないレベル。しかたなく年齢を偽ってバイトをすることに。それが今週末の予定。
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制服に着替えティッシュが詰まった段ボールを抱えて駅前の交差点へ。
新しくオープンしたパチンコ店の広告が入ったティッシュ、それを一箱分配るのが本日のお仕事。
それにしても、制服のスカート短すぎる。パンツみえるよ。パチンコのスタッフ大変だな。見せパンはいてくればよかった。
「姉ちゃん~かわいいねぇ」
来たー!朝からアルコールの匂いプンプンのおっさん!こういう人も対象者なんだからしかたない。
「こんにちは~新しくオープンしました!よろしくお願いしまーす!」
「なんだ?パチンコか~」
ティッシュを手渡すと広告に目をやるが、すぐにポイッと捨ててしまった。
(こいつ!なんてことを!)
落ちたティッシュを拾っていると背後におっさんの気配…
「きゃっ!」
後ろから抱きつかれて胸を触ろうとしている。
「やめてください!」
(こんの酔っ払いジジィが!!)
「イテイテテ…」
おっさんが離れたと思ったら、手を後ろに回されて手首を掴まれてるみたい。
「嫌がってるじゃないですか」
(助けてくれたの!?まだこんな正義感溢れるイケメンがいたなんて!世の中捨てたもんじゃないな!)
「ありがとうございます!」
頭を下げてお礼を言い、イケメンの顔をみると
は、隼人ーーー!?!?!?
なぜ、ここに!?!?!?