コイワズライ
3
「実はーー」
目の前に現れた救いの神・仁に訳を話そうとしたらタイミング悪く例の先輩とやらが戻ってきた。
「おまたせ。ん?友達?」
仁にうまいこと言って連れ出してもらおうと思っていたけど、ここは自分から言うしかない!カバンを手に1時間ぶりに席から立ち上がった。
「友達も一緒に座れば?」
(は?立ったそばからなに言ってんですか?私は今から帰るんだよ!)
「あーじゃあお言葉に甘えて」
(仁~~甘えてんじゃないよ!私は帰りたいんだよ~~)
「おっ!朔、こっち!」
仁の手招く先にはトレーを持った朔が。私と仁、最後に先輩とやらの顔をみて眉をしかめた。朔ならどうにかしてくれるかもしれない!
慌ててポケットからスマホを取り出しぽちぽちと文字を打って朔にみせる。先輩とやらにはみえないように。
『ここから連れ出して』
画面をみた途端私の手を握り、すみませんコイツ用事あるんで!と先輩とやらに言い放つ。立ち上がった先輩とやらに、代わりにそいつ置いていきますから!と仁を置いて走ってマックを飛び出した。
朔に手をひかれて走った。斜め後ろからみる朔、あの時の姿と重なってぎゅっと胸が苦しくなる。
しばらく走ってたどり着いたのは噴水のある広場。駅からは少し距離があり人もまばらだ。
「はぁはぁ…ここまで来れば大丈夫」
「だね…はぁ~…って、朔!それ!」
「あ!」
慌てすぎてマックのトレーを持ったまま走っていたようだ。しかもバーガーとポテト、ジュースを乗せたまま。
「あっはっはは!も~朔~笑わせないでよ~お腹いたい~~」
「だって急いでたから」
「よくジュース倒れなかったよね!器用すぎる~」
ぐうぅぅぅ~~、笑い転げていたら盛大にお腹がなった。恥ずかしすぎる。
小さく笑った朔はトレーに乗ったハンバーガーを差し出してくれた。
「こんなこともあろうかと持ってきたんだよ。トレーごと」
ぶはっとまたふきだした私をみて、笑いすぎ、と少し顔を赤くしてジュースのストローをくわえる朔。
「うん、ありがとう!」
遠慮なくハンバーガーを受け取りかぶりつく私をみて嬉しそうに笑う。
「うまそうに食うよね」
クスクス笑いながら指の腹で私の口端についたケチャップを取ってくれた。
なんだか急に恥ずかしくなってそっぽを向いた。
目の前に現れた救いの神・仁に訳を話そうとしたらタイミング悪く例の先輩とやらが戻ってきた。
「おまたせ。ん?友達?」
仁にうまいこと言って連れ出してもらおうと思っていたけど、ここは自分から言うしかない!カバンを手に1時間ぶりに席から立ち上がった。
「友達も一緒に座れば?」
(は?立ったそばからなに言ってんですか?私は今から帰るんだよ!)
「あーじゃあお言葉に甘えて」
(仁~~甘えてんじゃないよ!私は帰りたいんだよ~~)
「おっ!朔、こっち!」
仁の手招く先にはトレーを持った朔が。私と仁、最後に先輩とやらの顔をみて眉をしかめた。朔ならどうにかしてくれるかもしれない!
慌ててポケットからスマホを取り出しぽちぽちと文字を打って朔にみせる。先輩とやらにはみえないように。
『ここから連れ出して』
画面をみた途端私の手を握り、すみませんコイツ用事あるんで!と先輩とやらに言い放つ。立ち上がった先輩とやらに、代わりにそいつ置いていきますから!と仁を置いて走ってマックを飛び出した。
朔に手をひかれて走った。斜め後ろからみる朔、あの時の姿と重なってぎゅっと胸が苦しくなる。
しばらく走ってたどり着いたのは噴水のある広場。駅からは少し距離があり人もまばらだ。
「はぁはぁ…ここまで来れば大丈夫」
「だね…はぁ~…って、朔!それ!」
「あ!」
慌てすぎてマックのトレーを持ったまま走っていたようだ。しかもバーガーとポテト、ジュースを乗せたまま。
「あっはっはは!も~朔~笑わせないでよ~お腹いたい~~」
「だって急いでたから」
「よくジュース倒れなかったよね!器用すぎる~」
ぐうぅぅぅ~~、笑い転げていたら盛大にお腹がなった。恥ずかしすぎる。
小さく笑った朔はトレーに乗ったハンバーガーを差し出してくれた。
「こんなこともあろうかと持ってきたんだよ。トレーごと」
ぶはっとまたふきだした私をみて、笑いすぎ、と少し顔を赤くしてジュースのストローをくわえる朔。
「うん、ありがとう!」
遠慮なくハンバーガーを受け取りかぶりつく私をみて嬉しそうに笑う。
「うまそうに食うよね」
クスクス笑いながら指の腹で私の口端についたケチャップを取ってくれた。
なんだか急に恥ずかしくなってそっぽを向いた。