コイワズライ
『三か月ぶりの好き』…マイペース男子×ズボラ女子

ん?いい匂いがする…


ベッドから起きるとチャヌがインスタントラーメンをすすっていた。


「いいなぁ~私もちょうだい」


ラーメンをすすりながら振り返った千晃(ちあき)は私を見て目を細めた。


「とりあえず服着れば?」


「あ…」


すっぽんぽんのままだった。毛布で隠しながらベッドの脇に落ちているブラとパンツとキャミソールを手繰り寄せる。


あー服を着るのって面倒くさいな~可愛い服や下着を見るのってテンション上がるんだけど、脱いだり着たりっていう動作が面倒なんだよね~一瞬で着替えられる魔法とかあればいいのに…


とブツブツ呟いていると、なにそれ?ズボラすぎる、と笑いながらベッドまでラーメンを持って来てくれる千晃(ちあき)


「ありがと」


ベッドから動かずしてラーメンにありつけるなんて幸せだ、とラーメンをすすっていると


「スープ飛ばすなよ」


千晃(ちあき)からの小言。ウンウンと頷きながらも、ついズルズルと大きな音を立ててしまう。


「あ、ごめん」


チラッと視線を向けるけどそれ以上はなにも言わずテレビゲームの電源を入れ、ゲームをし始める。


千晃(ちあき)~イルミネーション見にいかない?」


「いつ?」


「今度の日曜」


「う~ん…」


なんだその煮え切らない返事は。


「スマホ鳴ってるよ」


ベッドの上に放置してあった千晃(ちあき)のスマホをほいっと投げる。受け取ったスマホをチェックする千晃(ちあき)


「隼人先輩からライン」


「なんだって?」


「今から出てこいって」


ゲームの電源を切り慌ててブルゾンを着る。


「え?行くの?」


「うん。恵菜(えな)はゆっくりしてて」


「私も行きたい。隼人(はやと)先輩に会いたい」


「まだ服も着てないじゃん。今から準備してたら時間かかるだろ」


「すぐ服着るから」


「鍵はいつものとこに置いといて。誰か来ても出なくていいから」


「ちょ、待ってよ」


バタバタと準備して慌てて出て行ってしまった。


「なんだよ~そんなに私を会わせたくないのかよ~」
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