コイワズライ
『みつけた、その先に』…メガネ男子×地味系女子
1
「沙良、消しゴム落ちてたよ」
「ありがとう」
さっきからずっと消しゴムを探していた。落としてたんだ。気づかなかった。
消しゴムをみつけてくれた隣の席の優斗くん。背は高いけど、色白で細身で丸メガネ。どちらかというと地味な印象。だからこそ、男子が苦手な私でも話しやすい。
私もどちらかというと地味でクラス内での存在感は薄い。人(特に男子)と話をするのが苦手で注目されることが死ぬほど嫌なので、ひっそりと地味に生きてきた。クラスメイトに名前を覚えてもらえないことは寂しく感じるけれど、地味というのが私の個性にもなっているので、地味な人=私、という認識があるだけで充分だ。
優斗くんは地味な私と同じ匂いがする、なんて言ったら優斗くんに失礼だけど。唯一落ち着いて話ができる男子。それが優斗くん…だと思っていた。つい最近までは…
「ありがとう」
さっきからずっと消しゴムを探していた。落としてたんだ。気づかなかった。
消しゴムをみつけてくれた隣の席の優斗くん。背は高いけど、色白で細身で丸メガネ。どちらかというと地味な印象。だからこそ、男子が苦手な私でも話しやすい。
私もどちらかというと地味でクラス内での存在感は薄い。人(特に男子)と話をするのが苦手で注目されることが死ぬほど嫌なので、ひっそりと地味に生きてきた。クラスメイトに名前を覚えてもらえないことは寂しく感じるけれど、地味というのが私の個性にもなっているので、地味な人=私、という認識があるだけで充分だ。
優斗くんは地味な私と同じ匂いがする、なんて言ったら優斗くんに失礼だけど。唯一落ち着いて話ができる男子。それが優斗くん…だと思っていた。つい最近までは…