コイワズライ
5
ーー翌日、とうとう旧校舎裏に呼び出された。呼び出してきたのは見たことない3人組、たぶん2年か3年の先輩。
「アンタ、仁と付き合ってんの?」
「いえ」
「じゃあ、仁に近付かないで」
(ん?私からは近付いてないんだけどな?)
「聞いてんの?」
3人の中で一番気が強そうな人がズイッと前に出てきて睨まれる。
(うわぁ、恐い~~。ここは大人しく従った方がいいのかな。でも…)
「先輩たちは仁先輩のことが好きなんですよね?」
「そうだけど…仁は皆のものなの!アンタみたいな奴にうろちょろされると腹立つんだよね!だからーー」
「好きなら、こんなことしてないで好かれる努力をしたらどうです?」
「は?仁は私らなんか相手にしないよ。アンタのこともね。だからさ、勘違いで惨めな想いする前に私らが忠告してやってんの」
「そうやって最初から諦めて足の引っ張り合いですか。だからダメなんですよ」
「なにコイツ、マジで調子乗ってるし!」
グイッと胸倉を捕まれ、恐くてぎゅっと目を閉じた。
(わっ!殴られる!?)
ガラガラガラー、と勢いよく真後ろの窓が開き、よっと仁先輩が窓から出てきた。
パッと胸倉を捕まれていた手が離れていく。
「仁、なんでここに?」
「ここ、空き教室で俺の昼寝場所。お前らうるさいから起きちゃったし」
「あ、そうなんだ」
「で?コイツになにしてんの?」
「べ、別になにも」
「昨日、水ぶっかけたのもお前ら?」
「なにそれ、知らない」
「俺の大事な人だから手ぇ出すのやめてね」
「大事な人って、ただの後輩でしょ?」
「彼女(になってほしいなと思ってる)」
「はい?先輩なに言ってーー」
なぜか手の平で口をふさがれた。
「付き合ってんだよ(予定)。だから、手ぇ出したら許さねぇから」
「ウソでしょ?なんでこんな子ーー」
「もういいじゃん、行こ」
3人とも涙目になりバタバタと走り去ってしまった。
「アンタ、仁と付き合ってんの?」
「いえ」
「じゃあ、仁に近付かないで」
(ん?私からは近付いてないんだけどな?)
「聞いてんの?」
3人の中で一番気が強そうな人がズイッと前に出てきて睨まれる。
(うわぁ、恐い~~。ここは大人しく従った方がいいのかな。でも…)
「先輩たちは仁先輩のことが好きなんですよね?」
「そうだけど…仁は皆のものなの!アンタみたいな奴にうろちょろされると腹立つんだよね!だからーー」
「好きなら、こんなことしてないで好かれる努力をしたらどうです?」
「は?仁は私らなんか相手にしないよ。アンタのこともね。だからさ、勘違いで惨めな想いする前に私らが忠告してやってんの」
「そうやって最初から諦めて足の引っ張り合いですか。だからダメなんですよ」
「なにコイツ、マジで調子乗ってるし!」
グイッと胸倉を捕まれ、恐くてぎゅっと目を閉じた。
(わっ!殴られる!?)
ガラガラガラー、と勢いよく真後ろの窓が開き、よっと仁先輩が窓から出てきた。
パッと胸倉を捕まれていた手が離れていく。
「仁、なんでここに?」
「ここ、空き教室で俺の昼寝場所。お前らうるさいから起きちゃったし」
「あ、そうなんだ」
「で?コイツになにしてんの?」
「べ、別になにも」
「昨日、水ぶっかけたのもお前ら?」
「なにそれ、知らない」
「俺の大事な人だから手ぇ出すのやめてね」
「大事な人って、ただの後輩でしょ?」
「彼女(になってほしいなと思ってる)」
「はい?先輩なに言ってーー」
なぜか手の平で口をふさがれた。
「付き合ってんだよ(予定)。だから、手ぇ出したら許さねぇから」
「ウソでしょ?なんでこんな子ーー」
「もういいじゃん、行こ」
3人とも涙目になりバタバタと走り去ってしまった。