コイワズライ
5
放課後、千晃と私、まだ不機嫌な伊吹の3人で帰ろうと下駄箱で靴を履き替えていると、またばったり朔先輩に会った。
「おー、よく会うね」
「ミルクティーありがとうございました」
「先輩、気をつけた方がいいよ」
「ん?」
「コイツ、先輩にミルクティーもらったってやけに騒いでさ。先輩のこと優しいとかかっこいいとか王子様だとか言ってんの。そのうちストーカーされるかも」
「な、なに言ってんの?そんなことしないよ」
「小学生の時、俺の後ちょこちょこついてきてたくせに。マジうざかったわ。今だって俺と千晃につきまとってんじゃん。鬱陶しいんだよ」
「伊吹、そんな言い方ーー」
「先輩、あの、私ストーカーとかしないので!安心してください!あ、なんか安村みたいですね、あははは。じゃあ、さようなら」
自分がなにを言っているのかわからない。とにかくこの場にいたくなくて、素早くスニーカーに履き替えて走って校舎から出た。
***
「伊吹~さっきのはないな」
「そうだよ、いくら嫉妬してるからって新奈がかわいそうだ」
「アイツがイラつくことばっかするから」
「早く追いかけろ」
「なんで俺が?」
「新奈泣いてたよ」
「伊吹~」
「伊吹」
「……っ、はいはい。わかったよ!行けばいいんだろ!」
渋々追いかけて行った伊吹の背中を見送る2人。
「本当、素直じゃないんだから」
「ははっ、千晃も大変だな」
「新奈関連のことになると振り回されてる気がする…」
「そうなの?」
「昔の話なんだけど、新奈が引っ越した後手紙くれて返事を出そうとしたら出すなって伊吹が」
「なんで?」
「俺が出してから出せって」
「なんだそれ」
「伊吹、返事になにを書けばいいのかわからなくて悩んで悩んで、結局返事書けなかったんだ」
「そんだけ好きってことか」
「自覚ないけどね」
「…マジ?」
「厄介でしょ?」
「う~ん…かなり」
「おー、よく会うね」
「ミルクティーありがとうございました」
「先輩、気をつけた方がいいよ」
「ん?」
「コイツ、先輩にミルクティーもらったってやけに騒いでさ。先輩のこと優しいとかかっこいいとか王子様だとか言ってんの。そのうちストーカーされるかも」
「な、なに言ってんの?そんなことしないよ」
「小学生の時、俺の後ちょこちょこついてきてたくせに。マジうざかったわ。今だって俺と千晃につきまとってんじゃん。鬱陶しいんだよ」
「伊吹、そんな言い方ーー」
「先輩、あの、私ストーカーとかしないので!安心してください!あ、なんか安村みたいですね、あははは。じゃあ、さようなら」
自分がなにを言っているのかわからない。とにかくこの場にいたくなくて、素早くスニーカーに履き替えて走って校舎から出た。
***
「伊吹~さっきのはないな」
「そうだよ、いくら嫉妬してるからって新奈がかわいそうだ」
「アイツがイラつくことばっかするから」
「早く追いかけろ」
「なんで俺が?」
「新奈泣いてたよ」
「伊吹~」
「伊吹」
「……っ、はいはい。わかったよ!行けばいいんだろ!」
渋々追いかけて行った伊吹の背中を見送る2人。
「本当、素直じゃないんだから」
「ははっ、千晃も大変だな」
「新奈関連のことになると振り回されてる気がする…」
「そうなの?」
「昔の話なんだけど、新奈が引っ越した後手紙くれて返事を出そうとしたら出すなって伊吹が」
「なんで?」
「俺が出してから出せって」
「なんだそれ」
「伊吹、返事になにを書けばいいのかわからなくて悩んで悩んで、結局返事書けなかったんだ」
「そんだけ好きってことか」
「自覚ないけどね」
「…マジ?」
「厄介でしょ?」
「う~ん…かなり」