コイワズライ
5
目の前の彼は真剣な顔で私をみつめている。
(えっと…今なにが起こってるの?)
今日1日でいろんなことが起こりすぎて頭の中がごちゃごちゃしてる。キャパオーバーでパンク寸前。
「…付き合ってください」
さらに追い討ちをかける言葉がとどいて、ぎゅっと手を握られてもうなにがなんだか…
「………も、もしかして、メガネを弁償するかわりにしてほしいことって…これ?」
途端に優斗くんの顔が耳まで真っ赤になってうつ向いてしまった。
「……ごめん。それは忘れて」
てっきり乗っかってくるのかと思ったのに。返ってきた言葉はすごく真摯なもの。
私もちゃんと向き合わなくちゃ
深く息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。落ち着け落ち着け…
「…どうして私なんか…どこがいいの?」
そっと顔をあげた優斗くんは、真っ赤な顔のまままっすぐに私をみた。
「俺が落とした定期を沙良が拾ってくれて、渡してくれた時に指先があたって…それだけなのにすごい真っ赤になってたから、かわいいなって」
「定期…」
「たぶん、沙良は覚えてないだろうけど。」
「…うん…ごめんなさい」
「いや、沙良が謝ることじゃない。…それから沙良のこと目で追うようになって、2年で同じクラスになって隣の席になって話すようになって…沙良のこと知って、やっぱりすきだなって思ったんだ」
どうしよう…すごく嬉しい。
注目されるのが嫌だと思っていたのに、私をみつけてみていてくれたことが嬉しい。
優斗くんにみつけてもらえたことが嬉しい。
「…優斗くん」
私の右手を握っている優斗くんの手に、左手をそっと重ねた。
「私をみつけてくれて、ありがとう……これからもよろしくお願いします」
「それって…」
今、はっきりと自覚した。
私は優斗くんのことが…
「すき…です」
ふわりと頬を包まれて
こつんと額をあわせて
目が合って笑い合う
話しやすいと感じていたのは
私の中で特別な存在だからなんだよ
そう伝えたら優しく笑って頬にキスをくれた
メガネの奥の彼は
優しくてステキな私の…
「実はあのメガネ、伊達」
「近視じゃないの…?」
(えっと…今なにが起こってるの?)
今日1日でいろんなことが起こりすぎて頭の中がごちゃごちゃしてる。キャパオーバーでパンク寸前。
「…付き合ってください」
さらに追い討ちをかける言葉がとどいて、ぎゅっと手を握られてもうなにがなんだか…
「………も、もしかして、メガネを弁償するかわりにしてほしいことって…これ?」
途端に優斗くんの顔が耳まで真っ赤になってうつ向いてしまった。
「……ごめん。それは忘れて」
てっきり乗っかってくるのかと思ったのに。返ってきた言葉はすごく真摯なもの。
私もちゃんと向き合わなくちゃ
深く息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。落ち着け落ち着け…
「…どうして私なんか…どこがいいの?」
そっと顔をあげた優斗くんは、真っ赤な顔のまままっすぐに私をみた。
「俺が落とした定期を沙良が拾ってくれて、渡してくれた時に指先があたって…それだけなのにすごい真っ赤になってたから、かわいいなって」
「定期…」
「たぶん、沙良は覚えてないだろうけど。」
「…うん…ごめんなさい」
「いや、沙良が謝ることじゃない。…それから沙良のこと目で追うようになって、2年で同じクラスになって隣の席になって話すようになって…沙良のこと知って、やっぱりすきだなって思ったんだ」
どうしよう…すごく嬉しい。
注目されるのが嫌だと思っていたのに、私をみつけてみていてくれたことが嬉しい。
優斗くんにみつけてもらえたことが嬉しい。
「…優斗くん」
私の右手を握っている優斗くんの手に、左手をそっと重ねた。
「私をみつけてくれて、ありがとう……これからもよろしくお願いします」
「それって…」
今、はっきりと自覚した。
私は優斗くんのことが…
「すき…です」
ふわりと頬を包まれて
こつんと額をあわせて
目が合って笑い合う
話しやすいと感じていたのは
私の中で特別な存在だからなんだよ
そう伝えたら優しく笑って頬にキスをくれた
メガネの奥の彼は
優しくてステキな私の…
「実はあのメガネ、伊達」
「近視じゃないの…?」