cali girl
昼休みに入って速攻あいつは走ってあたしの教室までやってきた。
「香月っ!おまっ、転校って、アメリカってマジっ!!?」
あいつは出会った頃からあたしを名字で呼ぶ。
そこになんか彼女と友達の分厚い壁を感じてたりする。
「マジ」
あたしは弁当をほおばりながらしれっと答える。
「マジって。何でそんな大事なこと言ってくれねーんだよ、俺たち親友だろ!?」
あいつが軽く怒鳴るように言う。
「だってあたしも昨日ママから聞いたんだもん。会ったら言うつもりだったんだけど、噂って回るの早っ!」
あたしはあいつの顔見ないで言った。
みたら泣く気がしたから。
「そっか…」
力無くあいつが呟く。