cali girl

「…覚えてたの?」

「いや、自分が何をしゃべったとか、細かいことは覚えてないんだけど…」

ザックが言葉につまる。

けど…?

「…ごめん。なんとなく覚えてるのは、アンナにキスして、次の瞬間、アンナが泣いてたってことだけで。オレ、きっと酔っぱらってお前に無理やりキスしたんだよな。ほんとごめん!」

あたしは何て言えばいいのか言葉につまった。

無理やりなんかじゃなかった。

あたしが、あの時、ザックとならいいと思った。

優しいキスだった…





でもザックは、その後口にした一言を覚えていない…

< 193 / 305 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop