cali girl
「杏~!!超可愛いじゃない。さすがママの娘♪プロムクイーンも狙えるわよっ!」
ママってば。それは親バカすぎ…
パパも眩しそうにあたしを見て言う。
「いやー、キレイだよ、杏。お嫁に行く娘を送り出す気分ってこんな感じなのか…」
パパってば。そのコメントは少し変じゃないか?
あたしは少し照れながら、ダン兄を見上げた。
ダン兄は照れながら、
「馬子にも衣装ってやつだな。」
なんて、顔に似合わない憎まれ口を言った。
「ダン兄のほうこそっ!」
あたしが言い返すと、優しく笑った。